富士箱根伊豆国立公園
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2015年03月10日みんなで守る青木ヶ原樹海(1)
富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒
まだまだ寒い日が続いたり、雪が降ったりしていますが、
そんな中にも春を感じるようになってきた富士五湖です。
3月2日に「富士山青木ヶ原樹海等エコツアーガイドライン推進協議会」の
会議に出席してきました。
会議の様子(2015年3月2日撮影)
富士山の北西麓に広がる青木ヶ原樹海は、修学旅行をはじめとした環境教育の場として、
また一般の方々を対象としたエコツアーの盛んな場所であると当時に、
国立公園で一番厳重に保護されるべき「特別保護地区」に指定されている区域もある
貴重な場所です。
溶岩による起伏や、その溶岩の上のほんの少ししかない土壌の上に一生懸命に
生えている植物や苔たちが素敵な私のお気に入りの場所のひとつです。
まるで「もののけの森」のよう。この緑に癒されます・・・・
この青木ヶ原樹海の貴重な自然を適正に利用し、
大切に残していこうということで実際に樹海をツアーで利用している
主なエコツアー事業者の方々と関係する行政機関・学識者により平成16年に
「富士山青木ヶ原樹海等エコツアーガイドライン推進協議会」
が設置されました。今年で10年になります。
この協議会では平成16年よりエコツアーガイドラインを定めています。
具体的には
●利用可能なルートの設定
→希少な植生や溶岩地形など大人数の利用によって影響があると考えられる場所は
ツアーの対象外にする等し、利用可能なルートを設定
●1グループあたりの参加人数、ガイドの数の設定
→環境への負荷やツアーの質の向上を考え、1グループあたり20~25名、
ガイドは約10名につき1名を配置
●ガイドの禁止行為
→ツアーを行うにあたり、マーキング・植物の採取・たき火などを行わない旨を徹底
●野外排泄
→ガイド・参加者ともにトイレ以外での野外排泄を行わないよう徹底。
●入山許可手続き
→入山許可が必要な箇所に関しては、事前に申請を行う
などなどです。
詳細はこちらをご覧ください。富士山青木ヶ原樹海等エコツアーガイドライン.pdf
ガイドラインを歩道の入口にも掲示して周知しています。
次回は今後の課題について書きたいと思います。
2014年12月16日サンタが富士山にやってきた!!
富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒
クリスマスまで残り10日程になりましたね。
都会ではクリスマスソングが流れ、イルミネーションがキラキラしていることと思います。
なんと富士山にも一足早くサンタがやってきました!!
(撮影2014年12月15日@河口湖町浅川地区)
見えますか?サンタさん!
では、もう少しズームに・・・・・
見えましたでしょうか?まだダメですか?
これでいかがでしょうか?
もう一度上の写真を見ていただくと、見えてきませんか?
私も最初は分かりませんでしたが、一度認識をすると
そうとしか見えなくなりました。不思議ですね!
これは12/14の山梨日日新聞に紹介されていました。
写真家の方が見つけたそうです。
春先の農鳥の雪形は有名ですが、サンタクロースは初めて聞きました!!
雪の降る量でも変わってくると思うので、いつまで見られるか、
そして来年も見る事ができるのか・・・・・自然がくれた一足早い贈り物でした!
3月18日に仙石原湿原・ススキ草原の山焼きが地元の消防団を中心に実施されました。
この山焼きは毎年3月頃に行われることから、春を告げる風物詩として知られています。
10時40分にススキ草原(18ヘクタール)の山麓側から着火。パチパチと音を立てながら徐々に燃え広がっていき、吹き下ろしの風が吹くたびに轟音を立てて火は大きくなっていきました。火が近くまで来ると音・熱・煙が凄く、大迫力でした。
続いて、湿原側(4.7ヘクタール)にも火を入れ、無事に山焼きを終えることが出来ました。
ススキで紺色だった景観が、山焼きをしたことで黒色に変化しました。
これから植物たちが競うように新たな芽を出し始め、辺り一面、緑色に変えてくれます。
さらに春から夏にかけてノハナショウブなど綺麗な花々が咲き誇り、様々な色を見せてくれます。
春夏秋冬で様々な色を見せてくれるこの仙石原湿原・ススキ草原を大切にしたいものですね。
追伸
私事で恐縮ですが、平成26年度を持ちまして箱根自然環境事務所のアクティブレンジャーを退職いたします。
今まで、私のアクティブレンジャー日記をお読みになってくださり、ありがとうございました。
そして、今後も他のアクティブレンジャーがお届けするアクティブレンジャー日記を何卒よろしくお願いします。