ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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富士箱根伊豆国立公園

353件の記事があります。

2022年02月09日2月23日は『富士山の日』~富士山のことどれくらい知っていますか?~

富士箱根伊豆国立公園 沼津 山田優子

みなさま、こんにちは。沼津管理官事務所の山田です。

静岡県から見える富士山は連日真っ白ですが、伊豆半島では土肥桜が満開を迎え、河津桜が咲き始めました。まだ寒い日が続いていますが、春が近づいてきています。

さて、2月23日は「富士山の日」という事で、意外と知らない?富士山の事を日記に書いてみようと思います。

富士山は静岡県と山梨県を跨ぐ標高3,776mの日本一の独立峰です。皆さんご存じの富士山ですが、日本一高い山だと知っていても標高まで正確に答えられる人は少ないかもしれません。富士山の標高3,776mとは富士山のいったいどの場所なんでしょうか?今まで富士登山を経験した方も意外と3,776mには立っていないかもしれません。え?どういう事?と思った方はまさに一番高い場所に立っていない可能性大です。

富士山の山頂へ登るには、「吉田ルート」「須走ルート」「御殿場ルート」「富士宮ルート」と4つの登山道のどれかを登りますが、各ルート五合目をスタートして九合目を過ぎ山頂に着いた!と立った場所が標高3,776mだと思っていた方、標高3,776mはこの場所ではないです。では標高3,776mの場所はと言うと、、、それは気象庁の旧富士山測候所のある剣ヶ峰で、この場所行くには、吉田・須走ルートのピーク久須志神社から約50分、御殿場ルートのピーク銀明水から約30分、富士宮ルートのピーク浅間大社奥宮から約25分山頂のお鉢を歩きます。(全て片道の時間で所用時間も個人差があります。)

【 剣ヶ峰、黄色部分が馬の背(富士山頂公衆トイレ付近から撮影) 】

【 日本最高峰富士山剣ヶ峰からの眺望 】

長い登山でやっと山頂に着いてから、さらにプラス数十分はなかなか過酷な時間になるので、知っていても諦めてしまう方も多いと思います。もし体力が残っていれば富士山の火口を一周するお鉢巡りで剣ヶ峰に登りつつ、山頂を一周して麓の景色を楽しむのもおすすめです。お鉢巡りは一周約1時間30分程かかるので無理はしないで下さいね。

お鉢の標高は場所によって変わりますが、標高3,700m以上はありますので、富士山頂に登った方は間違いなく日本一高い山に登ったことになります。より高い場所をと思う方は富士山頂から剣ヶ峰を目指してみて下さい。

【 富士山の火口 】

いかがでしたか?誰もが知る富士山ですが知らなかった方もいたのではないでしょうか?今年、富士山に登ろうと思ってる方はもう富士山開山に向けてトレーニングを始めましょう。なんと言っても標高日本一の山です。低山から登り体力をつけて徐々に標高を上げていきましょう。私も夏に向けてがんばります。

▼富士登山オフィシャルサイト

http://www.fujisan-climb.jp/

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2022年01月31日伊豆半島で出会える秋の昆虫たち -トンボ科編 ②-

富士箱根伊豆国立公園 下田 齋田滉大

みなさん、こんにちは。ホットケーキとパンケーキの区別が付かない齋田です。

材料や作り方に違いはなく、自宅で食べる家庭的なものがホットケーキ、お店で出てくるオシャレな見た目のものがパンケーキなのだと勝手に認識していますが、本当のところはどうなのか分かりません。

先月には喫茶店のパンケーキをテイクアウトして友人宅で食べたので、まあまあ混乱してしまいました。

さて、先週の1月27()より、下田管理官事務所の管轄する伊豆半島の南部において、まん延防止等重点措置が適用されました。

不要不急の外出を自粛し始めた方々も少なくないかと思いますので、昨年の秋まで連載していた「伊豆半島で出会える昆虫たち」のシリーズを再開しようかと思います。

とはいえ、この真冬に出会うことの出来る生き物たちの種類も限られますので、前回の「伊豆半島で出会える秋の昆虫たち -トンボ科編 ①-」に引き続き、巡視(国立公園を構成する施設の点検や利用状況の把握等を行う業務)の際に見かけたトンボ科の昆虫をご紹介します。

今回のテーマは、先月に食べた甘い洋菓子のように「似ているけれどどこかが違う」トンボたちです。

早速ですが、下の写真の昆虫が何という種類のトンボなのか、みなさんはご存じでしょうか?

【よく見るトンボ 静岡県下田市 2021.09.06】

画像ではややくすんで見えてしまいますが、秋に最も多く見かける体色が鮮やかな、あのトンボです。

みなさんの中には「赤とんぼ」や「アカトンボ」と答えた方が多いのではないでしょうか?

「赤とんぼ」といえば、童謡のタイトルや俳句の季語として扱われることの多い身近なトンボですね。

この呼び名は、赤褐色の体色が特徴的なアキアカネやナツアカネ、ノシメトンボ等のアカネ属のトンボ全般を指すと言われています(地域や年代によって異なります)

標準和名をいくつかご存じの方は、「赤とんぼ」ではなく「アキアカネ」と答えたかもしれません。

はたまた、他の種類をご存じの方は「(ひっかけ問題で)ナツアカネ」だとすぐに直感したかもしれませんね。

さて、このトンボの正体は何なのでしょうか?みなさんお馴染みのあのトンボと見比べてみましょう。

【左:よく見るトンボ、右:みなさんお馴染みのアキアカネ】

写真の左側が1枚目の写真と同種(別個体)のトンボ、右側はみなさんお馴染みのアキアカネです。

腹部の色合いは個体の成熟度により様々として、胸部の模様が大きく異なることにお気付きでしょうか?

「よく見るトンボ」の胸部には、アキアカネのように太くはっきりとした黒条がありませんね。

では、「よく見るトンボ」はアキアカネとよく似たナツアカネという種類のトンボなのでしょうか?

残念ながらこれも違います。ナツアカネの胸部にはアキアカネと同様に黒条が目立ちますが、その先端が尖らないことが大きな特徴です。つまり、彼らの胸部には太くはっきりとした黒条が認められるのです。

似ている種類との比較を続けていくと話の終わりが見えなくなるので、この辺りで「よく見るトンボ」の正体をお伝えすると、正解は「ウスバキトンボ」と呼ばれる、アカネ属とは全く異なる種類のトンボです。

このトンボは、渡りを行うことで有名で、世界で最も広く分布すると言われています。

日本においては、春から秋の終わり頃にかけて全国的に見られますが、ほとんどの地域では越冬出来ずに死滅してしまいます。

みなさんお馴染みのアキアカネと誤認されることが多く、「学校のビオトープにアキアカネの大群がやってきた!」等とニュースになることが多いです。

さて、長くなりましたが、この日記を通して何をお伝えしたかったのかと言いますと、「(自分が詳しくない)生き物は後から写真でじっくり見てみないとわからないこともある」ということです。

生き物・自然好きのみなさんの中には、まん延防止等重点措置の適用に伴い、県外への旅行や観光を自粛している方々も少なくないと思います。

フィールドに出ることが出来ない間は、これまでに撮影した生き物たちの写真を見返してみるのも面白いかもしれません。

写真をじっくりと眺めることで、フィールドでは気付かなかった新しい発見があるかもしれませんよ。

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2022年01月28日2021年を思い返して① <富士五湖エリア>

富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒

元旦の富士山

2022年元旦の富士山

インターネット自然研究所(富士山北麓フラックス観測サイト)映像を使用)

こんにちは。今年の目標を100個決めるのに苦労している富士五湖の小西です。

みなさんの今年の目標はなんでしょうか?

秋以降、新型コロナウィルスが落ち着いてきていたため、それまでできていなかった活動が一気に再開し怒涛の数か月でした。結果、前回の日記からだいぶ時間が空いてしまいました。

ということで、今回から2021年の印象深い活動を振り返ってみたいと思います。

①登山道整備【平尾山・大平山周辺】(4月3日・12月4日)


ボランティアの方々と登山道整備を実施しました。

山中湖畔の北側に位置する富士山の絶景が人気のコースですが、木段の土が流れてハードル状になってしまっていました。

登山道上にハードルが?!?!

環境省の補助金を使って富士トレイルランナーズ倶楽部のみなさんが実施してくれました。

普段トレイルランニングをされている方々なので、スピードもパワーも圧倒的です!

整備箇所までついていくのも必死です

元自衛官のメンバーから土のうの使い方のレクチャーを受けます。「なるほど」「へ~」の連発でした。

へこんだ部分に土のうを設置していきます。

作業中に通過するハイカーさん達にも設置したばかりの土嚢の上を歩いて踏み固めていってもらいます。

現場で「歩きやすいです」と言ってもらえると、ますますヤル気がでてきますね。

みんなの歌と手拍子に合わせてカケヤを叩いてます

同じ趣味を持つ気の合う仲間で、楽しそうに活動をされているみなさんが非常に印象的でした。

作業の翌日は早朝から「朝ラン」や前日作業した場所を「確認」という名目でランニングとパワーに圧倒されっぱなしでした。

整備自体は決して楽な作業ではないですが、実際やると楽しいですし、作業結果に大きな満足感も得られます。だからこそ、何度も参加してくださっているんだと思います。

そして、ボランティアの方々が滞在してくれることで地域の経済にも寄与でき、いい取組みだと改めて感じています。

イノシシの仕業??(10月15日)

後日巡視した際には、イノシシの仕業か土のうが散らばってしまっていました。ただその後、どなたかが直してくれたようで、きれいに戻っていました。

このように登山道整備は一度整備したら完成ではなく、常にメンテナンスをしていくことが大切なので、関わる人が増え、多くの人で守っていくのが理想なんだな、と改めて感じました。

参加してくださっているみなさんには改めて感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました!

これからも色々な方から教えを乞い、試行錯誤しながら、協力し合って続けていきたいと思っています。

なお、活動の詳細は富士トレイルランナーズ倶楽部HPに載っています

大平山~平尾山整備 報告(NPO法人 富士トレイルランナーズ倶楽部HP)

みなさん、是非歩きやすくなったコースを歩きに来てみてください!

大平山ハイキングコース(山中湖村HP)

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2022年01月27日箱根の雪と仙石原湿原植生復元区の火入れ

富士箱根伊豆国立公園 山口光子

皆さん、こんにちは。

富士箱根伊豆国立公園管理事務所の山口です。

年末のクリスマス寒波では、箱根はかなり冷え込みました。そして、写真の様なものが観察されました。

【氷華】

氷華(こおりのはな、ひょうか)は、シソ科の植物で時折観察できる現象です。一見枯れた植物でも実は地中で根が生きており、枯れた茎の道管に水が吸い上げられ、その水分が凍ってこの氷華が現れます。最近はシモバシラという植物で氷華が観察できることが有名になりましたが、条件がそろえば箱根でもヤマハッカなどのシソ科植物で観察できることが分かりました。とにかく今年の箱根は寒いです。

2022年、新年早々には雪が積もりました。

【事務所の看板の積雪】

あっという間に溶けてしまいましたが、立ち往生など交通機関の麻痺が各所で発生しました。冬場の箱根は、実はタイヤチェーンや冬用タイヤの備えが必須です。都心から近くても油断はできませんのでご注意ください。

【箱根ビジターセンター駐車場】

そんな冬の最中、仙石原にある箱根湿生花園の火入れ作業が今年も実施されました。

【火入れ作業の様子】

箱根湿生花園に隣接する特別保護地区「仙石原湿原」の植物群落の復元を目指して、毎年この作業は行われています。火入れをして背丈の長い植物を除去すると、湿原性植物に日の光がよく当たり、成長を促せるという作業です。昨年、根元の氷が火入れ後にも溶けていなかったことから、(昨年のAR日記参照:http://kanto.env.go.jp/blog/2021/02/post-1006.html)地表近くの植物に影響が少ないことを実感していましたが、なんと今年は火入れ後の地面からネズミと思われるほ乳類が現れました。しばらくあたりを移動すると、また地面に戻っていきました。種類までは判別できず、写真に撮ることも出来ませんでしたが、ほ乳類も地中で炎をやり過ごせるのだと感じた出来事でした。

【ネズミが現れた、火入れ後の植生復元区】

今年もきれいに焼けました。これからの湿原性植物の成長が楽しみです。暖かい春に期待をして待ちましょう。

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2022年01月21日天城山『八丁池』の全面結氷

富士箱根伊豆国立公園 沼津 山田優子

みなさま、こんにちは。沼津管理官事務所の山田です。本年もよろしくお願いいたします。

気がつけば新しい年になって1ヶ月が過ぎようとしています。今年の目標を何となく頭に浮かべながら決めきらず月日が流れていってしまいましたが、節分までには決めたいと思います。2022年いい年になるといいですね。

さて、今年初の日記では天城山にある八丁池が全面結氷していたので紹介したいと思います。

天城山とは、東は遠笠山から万二郎岳(標高1,299m)、伊豆半島の最高峰の万三郎岳(標高1,406m)など伊豆半島のほぼ中心を東西に貫く連山の総称です。天城山は年間を通して雨が多く、年間降水量は4,000㎜を超える多雨地帯で、苔や樹木が育つ最適な環境です。私が巡視に行った日も、近隣の市町は晴れていましたが、天城山では時折玉雪が舞っていました。積もった雪はクッションの中身の発泡ビーズのようにまん丸で可愛かったです。(以下全ての紹介写真はクリックで拡大出来ます。)

【 積もった玉雪 】

八丁池は標高1,173mにある池で、「天城の瞳」の愛称で呼ばれています。池の周囲が八丁(870)あることから名付けられたと言われていますが、実際は580mほどしかないそうです。

池の色は天気や季節によって違う色に見えます。天然記念物の「モリアオガエル」産卵地としても知られていて、昨年も梅雨頃にたくさんの卵を確認出来ました。池の周りは「モリアオガエル」の保護のため、半周ほどで通行止めになっています。

何度か冬に八丁池を訪れていますが、全面結氷は久しぶりに見ました。昨年も同じ頃に巡視で行きましたが一部結氷のみ、一昨年は全く凍っていませんでした。年に数回ある全面結氷ですが、今年は気温が低く長い間見る事が出来そうです。

【 全面結氷の八丁池 (2022.1.19撮影)


【 八丁池様子(2022.1.19撮影)


【 八丁池様子一部結氷(2021.1.6撮影) 】 【 八丁池様子(2020.1.14撮影) 】

色の少ない歩道を歩いていて、遠くに雪が積もった木があるなと思い近づくと、ミツマタの花の蕾でした。冬の登山は植物が少なく寂しい気もしますが、落葉した木々の上の鳥がよく見えたり、地面を覆う植物が少ないので、長い間動物の姿を観察できたりします。自分の歩く音以外の音に耳を澄ましてみて下さい。何か発見出来るかもしれませんよ。

【 ミツマタの蕾 】

--お知らせ---------

旧天城トンネル(天城山隧道)入口公衆トイレ、天城高原ハイカー駐車場トイレは凍結の為、3月中旬まで  使用できません。八丁池公衆トイレは冬季専用のみ使用できます。

天城峠バス停から旧天城トンネルへの登山道は周辺工事の為現在通行出来ません。

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◆おまけ◆ 「シカはどこ!?」

上の写真にシカがいます。どこにいるでしょうか?難易度★かなり簡単です。クリック拡大で探してみて下さい。*答えは一番下に↓

「シカはどこ!?」答え、真ん中にいました。

森と同じような色合いで一瞬分かりませんでしたが、枝が折れたような音が聞こえたので見てみると、木の後ろからじっとこちらを見ていました。皆さん分かりましたか?

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2021年12月28日ー2021年を振り返ってー

富士箱根伊豆国立公園 沼津 刑部美鈴

こんにちは!沼津管理官事務所の刑部です。

あと数日で2021年も終わりとなりますが、皆様は今年を振り返っていかがでしたでしょうか?

私は2月に沼津管理官事務所のAR(アクティブレンジャー)に着任し、新しいことに色々と挑戦した一年でした。毎年思うのですが、一日や一週間は長くても一年を通してみるとあっという間に終わっていくのですよね。年を重ねるごとにそのスピードが増しているような気がするのは、私の思い過ごしではないと感じています。今回は今年一年を振り返り、心に残っている巡視を紹介しようと思います。

まずはこちら

着任後初めての巡視 田貫湖から

田貫湖には、ふれあい自然塾という2000年にオープンした環境省の直轄施設があります。

田貫湖を一周できる散歩コースやキャンプサイトもあり、田貫湖のデッキからは上の写真のような逆さ富士が見られる日もあります。冬は空気が澄んでいるので富士山の全景が見られる日が夏より多いように感じます。

同じ静岡県でも、西部出身の私からすると富士山がこんなに大きく見える事に感激しました。田貫湖周辺には長者ヶ岳という富士山の見える山や、小田貫湿原などもあり自然を楽しむのにはおすすめの場所です。

それから、やはり忘れられないのは富士山!

▲こちらは富士山山頂より ご来光の瞬間

今年の夏は週に1回程のペースで、富士山に設置している登山者カウンター管理等のために巡視を行っていました。

日本一高い山ですが、標高だけでなく歴史的・文化的な面でも素晴らしいのが富士山。知れば知るほど奥の深い山だと思います。山頂だけではなく、麓に広がる自然休養林、歴史ある須山口登山歩道や村山古道、一度といわず何度も登りたくなる魅力がある山です。

来年は是非山頂だけではなく、麓の自然や歴史を探索してみるのもおすすめです。

▲山頂よりみた影富士

今年もAR日記をお読みいただきありがとうございました。

また来年もAR日記を引き続きよろしくお願いいたします。それではまた来年!

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2021年12月27日2021紅葉の箱根路を訪ねて (箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 山口光子

皆さん、こんにちは。

富士箱根伊豆国立公園管理事務所の山口です。

新型コロナウイルスの猛威がいったんの終息気配を見せ始めた11月、2年ぶりの箱根地域自然に親しむ運動イベントが実施されました。環境省主催の「紅葉の箱根路を訪ねて」にて、箱根パークボランティアがお客様に富士箱根伊豆国立公園内の自然や歴史を紹介しました。

【コース上の景観スポット:お玉が池と下二子山(特別保護地区)】

久しぶりの開催に、運営側も新型コロナ感染症対策を行いしっかり準備しましたが、お客様たちご自身も各自でマスク着用やアルコール消毒用品を持参頂く様子が見られ、安全なイベント実施にご協力頂きました。開催を待っていたリピーターの方、初めて参加頂いた方、それぞれの皆さまに紅葉の箱根路を満喫、体感頂けたと思います。

【紅葉観察】

【落ち葉を踏みしめてのハイキング風景】

当日は天候にも恵まれ、参加した全員が十二分に箱根の自然を楽しむことができました。やはり、豊かな自然の中をゆっくり歩くことは最高の贅沢です。国立公園らしい景観も存分に味わって頂けたのではないでしょうか。

【芦ノ湖湖畔を通過する参加者たち】

【コース上の景観スポット:富士山と箱根神社平和の鳥居】

富士箱根伊豆国立公園箱根地域の魅力は、関東近辺から足を運びやすい立地にもあります。withコロナの時代に、こういった利点を活かして何度も足を運んで頂くことで、有名な観光スポット巡りに加え、箱根の新たな魅力を深く、ゆっくり体感していただくことができるのではないでしょうか。2022年度の「箱根地域自然に親しむ運動」も現在計画中です。新型コロナウイルス感染症の様子を伺いながらの開催は続きますが、来年もこの自然に親しむ運動へのご参加をお待ちしています!

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2021年12月18日お汁粉よりも甘い場所「下田市須崎 爪木崎海岸」

富士箱根伊豆国立公園 下田 齋田滉大

みなさん、こんにちは。お正月に食べるおせち料理やお雑煮が楽しみでならない齋田です。

地元千葉県のお雑煮といえば、はばのりや青のりをたっぷりと振りかけた「はば雑煮」が一般的ですが、伊豆半島の南部では、お雑煮に「かき菜」と呼ばれる野菜を入れる家庭がほとんどです。

聞くところによると、中国地方の北部では、お汁粉のように甘い「小豆雑煮」を食べる風習があるそうです。新年早々幸せな気分になれそうですね。

さて、今回の日記では、お汁粉に負けないくらいに甘い香りが漂う伊豆半島の人気スポットをご紹介します。

そんな夢のような場所があるのは、下田市須崎に位置する爪木崎。夏場はたくさんの海水浴客で賑わいますが、冬の季節にはたくさんの花々が海岸沿いを彩ります。

【爪木崎海岸のニホンズイセン】

写真は去年の1月上旬に撮影したものです。今年も12月上旬頃から元気いっぱいに咲き始めました。

今シーズンの開花はほぼ例年並みのようで、年明け頃には甘くやわらかい香りに包まれながら一足はやい春の訪れを感じることが出来るはずです。

ぽかぽかとした陽気の下でぼーっと景色を眺めていると、まるで南の島にいるような気分にさせられます。

ちなみに、左手に広がる赤色は前回の日記にてご紹介した「クリスマスツリー」です。

この真っ赤な植物はアロエの里だけでなく、伊豆半島各地の海岸沿いにぽつりぽつりと自生しています。

アロエの里で見られるおよそ3万株のツリーの様子はこちらの日記をご覧下さい。

下田市須崎の爪木崎海岸では、1月中旬から2月上旬頃にニホンズイセンの花が見頃のピークを迎えます。

気になるアクセスですが、伊豆急下田駅からバスに揺られること、わずか15分程で辿り着く事が出来ます。

さらに、12月20日から131日までの期間には「下田市爪木崎 水仙まつり」の開催に合わせた臨時直行便が運行するようです。冬の景勝地としての人気の高さがうかがえますね。

伊豆半島では珍しいアクセス抜群の絶景スポットなので、空いた時間のちょっとした散策にもおすすめです。

年末年始は伊豆半島の下田で一足はやい春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか?

来年も富士箱根伊豆国立公園伊豆半島地域のアクティブ・レンジャー日記をよろしくお願いします。

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2021年12月03日アクティブ・レンジャー写真展inプラサヴェルデ<沼津エリア>

富士箱根伊豆国立公園 沼津 山田優子

みなさま、こんにちは。沼津管理官事務所の山田です。

今日の富士山は麓の方まで真っ白です。頭の方だけ白い富士山も好きですが、真っ白の富士山も迫力があって美しいです。あっという間に12月ですね。今年やり残した事はないですか?私はカレンダーに予定を書き込みながらやり残しがないように年明けを迎えたいと思います。

今回は、本日12月3日(金)より沼津エリアにて開催している"環境省 アクティブ・レンジャー写真展inプラサヴェルデ"のご案内をしたいと思います。

関東地方環境事務所管内には、6つの国立公園、15の国指定鳥獣保護区があります。それらの地区に配置された環境省職員「アクティブ・レンジャー」が日々の業務で撮影した一枚をご紹介します。

会場には、各アクティブ・レンジャーの選りすぐり一枚が展示してあります。写真以外にも「アクティブ・レンジャーとはどんな仕事をしているのか?」紹介したパネルや、写真を撮影したアクティブ・レンジャーの紹介などもありますので、併せて見ていただき、国立公園の事やアクティブ・レンジャーについて少しでも知っていただければと思います。

【 プラサヴェルデ外観 】

会場は、沼津駅の北口から直結していますので、駅利用の際や、会場内でのイベントのお帰りの際、また年末年始(12/29~12/31は休館)に沼津周辺に帰省や旅行を予定されている方は、寄り道していただけると嬉しいです。

展示スペースのエントランスギャラリーは、ガラス張りで外からも見えます。開放的な空間は美術館を思わせる雰囲気があり素敵です。会場5階には屋上庭園とテラス席があり、天気が良ければ愛鷹山塊の後ろに富士山を見ることが出来て気持ちいい場所です。

【 プラサヴェルデ屋上庭園様子 】

開催場所/開催期間

<場 所>

プラサヴェルデ(キラメッセぬまづ1階)エントランスギャラリー(静岡県沼津市大手町1-1-4

<期 間>

123日() 16()午前9時~午後10

(休館日12月14日、1229日~1231日)


【 会場の様子 】

沼津管理官事務所からは、富士山の麓に広がる豊かな森と、春の天城山で芽吹き始めたブナと桜の共演の2点を展示しています。


【 足下に広がる世界 撮影:刑部 】


【 祝祭 撮影:山田 】

普段から頻繁に国立公園内の巡視をするアクティブ・レンジャーならではの珠玉の一枚をぜひ会場でご覧になって下さい。お待ちしております。

▼キラメッセぬまづアクセス方法

https://www.plazaverde.jp/access/

▼開催案内

http://kanto.env.go.jp/to_2021/2021_6.html

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2021年11月30日一足はやいクリスマスツリー?「下田市白浜 ○○○の里」

富士箱根伊豆国立公園 下田 齋田滉大

みなさん、こんにちは。プレゼントは貰うよりも贈る方が楽しく感じる齋田です。

プレゼントを選んで当日に渡すまで、相手が喜ぶ顔を想像するとわくわくして仕方がありません。

さて、今回の日記では、海辺に広がるクリスマスツリーをご紹介します。

ツリーが見られるのは、伊豆半島を代表とするビーチ「白浜大浜海水浴場」のすぐそばにある海岸です。

夏は磯遊びを行う地元の子どもたちで賑わいますが、寒い冬にはツリー目当てに多くの観光客が訪れます。

冬の下田を観光したことのある方はすでにピンときているかもしれませんが、しばらくお付き合い下さい。

冬の伊豆半島の海辺でどのようなツリーが見られると思いますか?

ヒトデやウニのトップスターではありません。ヒントは温暖な伊豆半島ならではの、あの植物です。

昔は万病の妙薬とされ、「医者いらず」と呼ばれていました。なんと刺身でも食べることが出来ます。

植物好きのみなさんはもうお分かりでしょうか?

今回ご紹介するクリスマスツリーの正体はこちらです!!

【キダチアロエ(下田市白浜アロエの里)】

青い海を背景に真っ赤にそびえ立つおよそ3万株のクリスマスツリー。もとい、キダチアロエ。

アロエの花をこの日記で初めて見たという方は、そのビジュアルにびっくりしたのではないでしょうか?

一つの花茎だけでもインパクトがあるキダチアロエがこれほどまでに群生する様子は、まさに圧巻ですね。

都会の街中に輝くイルミネーションを観に行くことも素敵なクリスマスの過ごし方ですが、伊豆半島で大自然からのプレゼントを探してみるのも楽しいかもしれません。

下田市白浜アロエの里では、12月上旬から1月下旬頃にキダチアロエの花が見頃のピークを迎えます。

気になるアクセスですが、伊豆急下田駅からバスに乗り、わずか20分程で辿り着く事が出来ます。

秘境にある絶景スポットが多い伊豆半島の中では抜群のアクセスの良さですね。

撮影機材を担いだ気合いを入れての見学はもちろん、空いた時間のちょっとした散策にもおすすめです!

今年の冬は伊豆半島の下田に真っ赤なツリーを眺めに来てはいかがでしょうか?

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