ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

小笠原国立公園

133件の記事があります。

2019年06月14日【小笠原】海ごみゼロウィーク / World Oceans Day

小笠原国立公園 玉井徹

こんにちは 小笠原の玉井です。

6/6(木)、海ごみゼロウィークの一環として、ビーチクリーンイベントを行いました。

近年、マイクロプラスチックによる生態系への影響など

海ごみ問題が注目を集め、世界的に海への関心が高まっています。

海ごみゼロウィークとは、環境省と日本財団が共同し

5/30(ゴミゼロ)~6/8(世界海洋デー)前後の期間を定め、

海ごみ問題について行動し、海の未来を変えようという取り組みです。

https://uminohi.jp/umigomi/zeroweek/index.htm

今回は、小笠原村と共催し、父島の南西に位置する洲崎地域の2つの海岸で実施。

一般参加20名程と、地元団体、海上保安庁等の協力の下

約170袋(30L袋換算)のごみを回収し、海岸はとてもきれいになりました!

小笠原は海流や風の影響により、漂着物がたまりやすい海域にあります。

そのため、海岸には多くのごみが漂着しています。

小笠原では、地元団体がカヌーなどのマリンスポーツでの海岸利用時に

環境教育の一環として、マイクロプラスチックの回収などを行い、

私たちの暮らす島の海ごみ問題について真剣に取り組んでいます。

ビーチクリーンを通して、

ひとりひとりが海への関心を持つことが大切だと感じました。

玉井

ページ先頭へ↑

2019年05月21日【小笠原】祝!小笠原世界遺産センター2周年!!

小笠原国立公園 荻野裕太

平成から令和へ移り変わり、

今年の5月16日で「小笠原世界遺産センター」が開所して2年が経ちました。

村民の方をはじめ観光客の皆さんに来館していただき、

来館者数は8,000名を超えました。ありがとうございます。

今回、小笠原世界遺産センターの役割についてご紹介します!

【小笠原世界遺産センターの機能】

世界自然遺産として小笠原諸島の価値や取組を紹介し、

保全管理を行う拠点として2017年5月に開所いたしました。

施設内には展示ホールと保護増殖室等があり、特別企画展や

講演会などを開催し地域の方や観光客の皆さんへの情報発信を行っています。

写真.小笠原世界遺産センター外観

1、情報発信

小笠原世界自然遺産の価値となっている固有の生き物達や生態系、

それらを守るために行っている保全活動の取り組みを紹介しています。

また、講演会や企画展なども実施しています。

写真.展示ホール

2、固有種の保護増殖

小笠原の固有種であるカタツムリやオガサワラハンミョウの

保護増殖している部屋をガラス越しに見学することができます。

主に毎週火曜日と金曜日には、飼育スタッフの皆さんが餌の

交換や飼育ケースの掃除などをしています。

保護増殖室で育ったオガサワラハンミョウは、兄島の野生環境へ復帰させています。

写真.保護増殖室で飼育員によるケア風景

3、外来種対策

人の荷物の運搬等により、非意図的に本来生息していない生き物を無人島などへ運ぶことにより、

小笠原固有の生き物達に深刻な影響を与える恐れがあります。

それらを未然に防ぐために小笠原世界遺産センターでは、

燻蒸室や冷凍室を設け外来種対策を実施しています。(一般の方の立入りはできません)

写真.燻蒸処理風景

ぜひ、来島された際は小笠原世界遺産センターお越しください。

・開館日 おがさわら丸入港中

・開館時間 9時~17時

・入館無料、おがさわら丸船客待合所から徒歩10分

※詳しい開館日は以下のページでご確認お願いします。

  http://ogasawara-info.jp/pdf/sekaiisansenta/holiday_calendar.pdf

ページ先頭へ↑

2019年04月26日【小笠原】南島

小笠原国立公園 玉井徹

こんにちは 小笠原から玉井です。

4/14(日) 

小笠原は天気も良く、とてもさわやかな日曜日でした。

この日南島で、小笠原村主催の島民向けイベント

南島外来植物除去ボランティアが行われました。

環境省もスタッフとして参加し、

南島の現状や取り組みについて、紹介をしました。

AM:外来植物除去作業

   昼食&自由時間

PM:各関係機関による南島での取り組み紹介

【扇池】

父島の南西約1kmに浮かぶ南島は、

沈水カルスト地形という特異な地形や

ヒロベソカタマイマイなどの半化石が多く残っており

国指定天然記念物(2008~)に指定されています。

また、カツオドリなどの海鳥の主要な繁殖地の一つでもあります。

ノヤギが根絶された現在では、

適正利用のルールをつくり、景観の保護、在来植生の回復

クマネズミへの対策などが進められています。

午前中は、参加者のみなさまにも協力していただき

在来植生の回復のため、外来植物の除去作業を行いました。

【作業のようす 奥は陰陽池】

27名の皆さまのおかげで、

コマツヨイグサなどの外来植物を100kg以上除去できました!

午後の取り組み説明では、

南島での外来種への取り組みや、生き物紹介などがあり

参加者の方もとても熱心に耳を傾けていました。

【南島に生息するヘリトリオカガニ(死体)・準絶滅危惧】

環境省からは、

野生絶滅した小笠原固有のカタツムリの『野生復帰』計画

についてご紹介しました。

現在世界遺産センターでは、

種を絶滅から救出し、野生復帰させるため

小笠原固有のカタマイマイを6種飼育しています。

全ての種で繁殖に成功し個体数も安定してきたため、

いよいよ野生復帰の段階へと進めています。

なかには、

チチジマカタマイマイなど、かつて南島に生息していた種もおり、

南島は野生復帰の候補地のひとつとなっています。

【チチジマカタマイマイの半化石を利用するオカヤドカリ】

南島をはじめ、小笠原では様々な取り組みが行われ、

地域の人によって小笠原の自然が守られ続けています。

小笠原にお越しの際はぜひ一度、南島へ訪れてみてください。

玉井

ページ先頭へ↑

2019年02月12日【小笠原】近自然工法

小笠原国立公園 玉井徹

こんにちは

2月も半ばですが、小笠原は日差しが強く日焼け日和です。

先日、母島に行ってきました。

母島はさらに暖かいですね、半袖半ズボンで過ごせる陽気でした。

ボニンブルーの海と母島の属島、島独特の雰囲気が流れ、

時折、クジラがジャンプし海面に体を打ち付ける音が聞こえます。

実はこの景色、最近までは

外来樹木の高木に遮られていましたが

外来樹木を伐採し、きれいな眺めを確保することができました。

この場所は新夕日ヶ丘自然再生区という場所で、

きれいな夕日を見ることができます。

しかし、現場は斜度があり赤土で非常に歩きづらいです....

そこで今回はこの場所で道の補修、再整備をしに来ました。

近自然工法と呼ばれる技術を応用し、さっそく道作り!

講師の指導の下、ボランティアスタッフも含め6,7名で行いました。

【近自然工法とは】

講師の方の話では、スイスで生まれた河川工事技術がモデルとなっており、

「生態系の根幹となる生き物たちが住める環境を復元すること」

が目標ということでした。

歩きやすいだけでなく、その土地に馴染んでいく道作りです。

基礎となる枠を作り、地形に合わせて作っていきます。

暑いながらも、クジラのジャンプした音に癒やされながら作業を進め、

かなり形になってきました!

遊歩道を補修、再整備することで、

より島民の方々に利用していただけたらと思います。

玉井

ページ先頭へ↑

2019年01月21日【小笠原】はじめまして

小笠原国立公園 小笠原 倉上花子

初めまして。

この度、1月に小笠原自然保護官事務所に着任しました新米アクティブレンジャーの倉上花子と申します。アクティブレンジャーになる前は、ラクロスというスポーツのコーチをしながらオーガニック野菜の栽培を行っていました。

今回の着任で小笠原には初上陸だったのですが、フィールドでは日々新しい発見があり、これからまたどんな出会いがあるだろうとワクワクしています。

小笠原の事はまだまだ知らないことだらけですが、これから体感する小笠原の魅力や小笠原の抱える問題など、少しでも皆さんにご紹介できたらと思います。よろしくお願いいたします。

先日、119日に実施された小笠原村民対象の兄島視察会で小笠原父島の北に位置する無人島、兄島へ行ってきました。

剣山頂上からは兄島の乾性低木林が一望できました。

小笠原の魅力の一つである乾性低木林。

父島と兄島の乾燥した山頂傾斜面を中心に広がる高さ58mのこの低木林には、小笠原でしか見ることのできない固有種が多く残っています。国内希少野生動植物種にも指定されているマイマイやアカガシラカラスバトをはじめとした数多くの生物の住処となっており、世界遺産の価値のひとつとして認められました。

乾性低木林は父島の旭山などからでも見ることができますので、皆さんもこの涼しい季節にぜひ小笠原の森へ一歩足を踏み入れに来てみて下さい。

ページ先頭へ↑

2019年01月04日【小笠原】島の冬

小笠原国立公園 玉井徹

新年あけましておめでとうございます。

小笠原の玉井です。

年末年始、みなさんはいかがお過ごしになりましたでしょうか。

父島では、カウントダウン&日本一早い海開きが行われました。

【新年と同時に打ち上がった花火】

【海開きの他、アオウミガメの放流なども行われました】

島は島民・観光の方で大変賑わいました。

島での年越しもなかなか良いものです。

さて、小笠原もいよいよ冬本番を迎えますが、

小笠原の冬といえば、クジラやトマト・・・

そして、アホウドリが繁殖期を迎え聟島にかえってきます!

小笠原世界遺産センターでは、

新年よりアホウドリの模型を展示しています。

アホウドリは非常に大きな海鳥ですが、

なかなか目にする機会がありません。

是非、世界遺産センターで大きさを感じてみてください!

2019年も皆さまのご来島、ご来館お待ちしています。

玉井

ページ先頭へ↑

2018年12月25日【小笠原】冬休みも世界遺産センターに行こう!

小笠原国立公園 玉井徹

みなさん、こんにちは!

クリスマスだというのに小笠原は半袖で過ごせるほどの陽気です。

島のサンタはきっと波に乗ってやってくるのでしょう。

そんな年の瀬、今年は小笠原世界遺産センターで冬休み企画を開催しています!

企画その1【高校生イチオシ写真選手権!】

小笠原の高校では毎年兄島で野外授業が行われています。その際に、生徒達が撮影したイチオシの一枚を展示しています。それぞれの作品に「いいね!」やコメントができるようになっているので、遺産センターにお越しの際は「いいね!」してみてください。1月31日まで開催しています!

企画その2【マイマイコーナー】

小笠原の世界遺産の価値であるマイマイ(陸産貝類)をもっとたくさんの人に知ってもらいたい!という飼育スタッフの熱い思いを受け、夏休みに引き続きマイマイコーナーを設けました。小笠原のマイマイ研究者が書いた絵本が読め、アクティブ・レンジャーが作成した手作りスタンプが押せます!

このスタンプを押した用紙を受付に見せてくれたら・・・・なんと、マイマイカードがもらえます!

この冬、あなたもマイマイのとりこになってみませんか?

この企画は冬休み限定なので1月10日までの開催になります。

今年もたくさんの方のご来館、ありがとうございました!

みなさんから頂いたご意見・ご感想を元に、今後もより良い企画や展示を提供していきたいと思います。

2019年もたくさんの方のご来館をお待ちしています。

ページ先頭へ↑

2018年10月05日【小笠原世界遺産センター】 ハンミョウイベント開催

小笠原国立公園 玉井徹

こんにちは

小笠原諸島・父島の玉井です。

まずはこちらの昆虫をご覧ください。

ご存じでしょうか、オガサワラハンミョウです。

絶滅危惧種ⅠA類

国内希少野生動植物種指定

現在、兄島でのみ確認。体長は10~15mm程度で、肉食性。    

世界で兄島にしか生息していません!

とても希少で限られた場所にしか生息していないため、

なかなか住民や観光客の皆さんはみることがでません。

そこで!

10.6(土)10:00~16:00

オガサワラハンミョウの希少価値や、魅力、取り組みをもっとたくさんの人に知ってもらうため

小笠原世界遺産センターでハンミョウイベントを開催しました!

当日、住民・観光客合わせて70人弱もの人たちが参加してくれました。

実際の飼育スタッフによる、バックヤードツアー。

当センターでは、オガサワラハンミョウの保護増殖を行い、

飼育した個体を兄島の野生下へ再導入しています。

「ほほう」、「なんと!」、子どもから大人までオガサワラハンミョウの生態について楽しく学べます。

ハンミョウ教室では、お面作り・カルタ・ゲームなどを通してハンミョウを解説。

たくさんの子どもたちが参加してくれました!

イベント時以外でも、オガサワラハンミョウの実物はみることができます! ※成虫は8~11月

小笠原に来た際は、ぜひ一度、世界遺産センターに足を運んでみてください。

お待ちしております。

玉井

ページ先頭へ↑

2018年09月14日【小笠原】 島の森を 作ルンジャー!!

小笠原国立公園 玉井徹

こんにちは

小笠原の玉井です。

8月は台風のバーゲンセールの様でしたが、ようやく落ち着いたところです。

9月9日 (日)8:30~12:00

母島で第2回こどもパークレンジャーを開催!

島に暮らす元気な15名が集まりました。

第2回は「森作り」

場所は前回と同じく、新夕日ヶ丘自然再生区。

希少な固有昆虫の保全や、森林の再生を進めています。

前回はここで、「虫さがし」をテーマに昆虫調査をしました。

今回は、その昆虫類の住処となる森を作ろうという企画です。

在来の樹木を植栽し、昆虫と植物のかかわりを知ってもらいます。

題して...

「島の森を 作ルンジャー」!!

さっそく、外来樹木の駆除を行っているエリアで植栽を行います。

まずは穴掘り!赤土で根も多く、一苦労。

その後苗を植え、防草シートで外来植物や雑草を防ぎます。

傷つけないように優しく植えよう!

どの班もかなり上手な仕上がりに                  〈オガサワラシジミ〉

                                   2018.4.30 撮影

今回植えた木は、コブガシ。

コブガシは様々な昆虫はもちろん、現在母島にしか生息していない

オガサワラシジミが繁殖するために利用する、ごく限られた植物のひとつです。

(オガサワラシジミは、国内希少野生動植物種、国の天然記念物に指定されています)

この日、全員で9本のコブガシの苗を植栽できました!

その後は、外来樹木・アカギの材を利用してモニュメントを作成。

指でスタンプし、それぞれの名前をサインしました。

しっかり育って、昆虫が集まってほしいなぁ

植栽したコブガシはアクティブ・レンジャーがその後も見守ります。

次回は、12月の開催を予定しています。

第3回も一緒に楽しく島の自然を守りましょう

みんなの参加を待っています!

https://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/

                                    小笠原自然保護官事務所 玉井

ページ先頭へ↑

2018年08月03日夏休みは世界遺産センターに行こう!

小笠原国立公園 小笠原 田谷以生

みなさんこんにちは、小笠原自然保護官事務所の田谷です。

本州は連日の猛暑と聞いていますが、いかがお過ごしでしょうか?

小笠原は意外にも朝晩は涼しく爽やかな夏をエンジョイしています。

8月に入り、サマーフェスティバル関連のイベントで盛り上がりを見せています。

そんな中、小笠原世界遺産センターでは今年も夏休み企画として2つのイベントを開催しています。

特別企画その1【クイズラリー】


小笠原にの自然や生き物に関するクイズが7展示ルーム内に設置されています。

クイズの答えやヒントが展示の中に隠れています。

よーーーく展示を見ながら回答して下さい。

全問正解者にはステキなプレゼントを用意しています。間違えても参加賞がもらえます。

ぜひチャレンジしてみてください!!

解答用紙の裏には小笠原世界遺産センターオリジナルスタンプがおせます。

(なんとこのスタンプ、アクティブレンジャーの手作りです!)

特別企画その2【観察お絵かき】

小笠原世界遺産センターの目玉であるカタマイマイ属とオガサワラハンミョウの生体展示。

本物のマイマイやハンミョウを間近で見ながらスケッチできるようになっています。

絵を描いてくれた方にはささやかなプレゼントもあるので、来館記念に描いてみませんか?


夏休み特別企画は9/2(日)まで開催しています。

涼みに、遊びに、学びに、ぜひ小笠原世界遺産センターにお越しください!

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ