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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
変わりゆく裏砂漠で起きた火災と、その3週間後の様子
2024年05月28日
伊豆諸島
鳥と花が好きな小野可蓮です。
大島に来てからあっという間に3年が経ってしまいました。
自然に囲まれていると毎日が豊かで飽きないです。
ここのところはルーペを使った生き物観察を楽しんでいます。
大島に来てからあっという間に3年が経ってしまいました。
自然に囲まれていると毎日が豊かで飽きないです。
ここのところはルーペを使った生き物観察を楽しんでいます。
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裏砂漠で発生した火災
ご存知の方も多くいらっしゃるかと思いますが、ゴールデンウィーク中の5月5日、大島の裏砂漠にて火災が発生しました。
正確には裏砂漠ではなく、奥山砂漠と呼ばれている場所です。
それから3週間後の様子を巡視で確認したので、ご紹介したいと思います。
火災現場に到着すると、燃えた錆色の葉などと、新緑の黄緑色の草木のコントラストが印象的でした。
そして植物がなくなった部分は、地形のでこぼこがよく見えるようになりました。
水の通っていない沢など、植物のない場所で火が止まったようでしたが、風速や風向によっては更に広範囲に燃え移っていたかもしれません。
正確には裏砂漠ではなく、奥山砂漠と呼ばれている場所です。
それから3週間後の様子を巡視で確認したので、ご紹介したいと思います。
火災現場に到着すると、燃えた錆色の葉などと、新緑の黄緑色の草木のコントラストが印象的でした。
そして植物がなくなった部分は、地形のでこぼこがよく見えるようになりました。
水の通っていない沢など、植物のない場所で火が止まったようでしたが、風速や風向によっては更に広範囲に燃え移っていたかもしれません。
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既に再生の兆候
燃えた部分に近付いてみると、既にハチジョウススキやハチジョウイタドリの新芽が生えてきていました!
こんなに速く再生するのは根が無事だったということでしょうか。
樹木も一部だけ燃えたものはすぐ再生するのかもしれません。
こんなに速く再生するのは根が無事だったということでしょうか。
樹木も一部だけ燃えたものはすぐ再生するのかもしれません。
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おや?歩いていると砂にキョンの足跡が、、
近付いてみると、縁に生えている新芽を食べた形跡がありました。
まさか、ハチジョウイタドリの新芽まで食べているとは知りませんでした。
よく見ると、カジイチゴの新芽も食べられていました。
近付いてみると、縁に生えている新芽を食べた形跡がありました。
まさか、ハチジョウイタドリの新芽まで食べているとは知りませんでした。
よく見ると、カジイチゴの新芽も食べられていました。
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季節の植物
その他にも、裏砂漠では今の季節、黄緑のトゲナシサルトリイバラの実や、夏の花期に向けて背丈が大きくなるサクユリ、白い花のウツギや、伊豆諸島の固有変種(※)であるニオイウツギなどがあちこちで見られます。
(※)同じ種の中でも姿や形が自然に変化して子孫にまで引き継がれるグループを変種と呼びます。また、伊豆諸島では本土との距離が近いこともあってか、多くの植物が変種とされ、特にニオイウツギやサクユリは伊豆諸島にのみ生育している変種です。
(※)同じ種の中でも姿や形が自然に変化して子孫にまで引き継がれるグループを変種と呼びます。また、伊豆諸島では本土との距離が近いこともあってか、多くの植物が変種とされ、特にニオイウツギやサクユリは伊豆諸島にのみ生育している変種です。
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植物の再生と噴火などで、創造と破壊を繰り返す、活火山島の伊豆大島。
噴火も近付いていると言われているので、この景色がいつまで見られるのかも分かりません。
変わりゆく、今しかない景色と自然を、今後も見守っていきたいです。
噴火も近付いていると言われているので、この景色がいつまで見られるのかも分かりません。
変わりゆく、今しかない景色と自然を、今後も見守っていきたいです。