ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

2019年7月25日

3件の記事があります。

2019年07月25日梅雨の大菩薩嶺

秩父多摩甲斐国立公園 野崎 拓

先週18日に、梅雨空のなか山梨県の大菩薩嶺に行ってきました。


(かつて青梅街道の最高地点だった大菩薩峠)

峠から山頂までの稜線は、東側が多摩川の源流域で東京都の水源林になっています。

山梨県内ですが、東京都が所有している山林です。


この日は西側の甲府盆地からどんどん雲が上がってきており、稜線はちょうど雲の通り道になっていました。天気が変わり続けるため、雲の流れが面白いです。

大菩薩嶺は日本百名山になっており、稜線の見晴らしが良いことから、登山者に人気があります。

晴れた日には、富士山や南アルプス、甲府盆地などを望むことができます。


(2016年5/13撮影)

夏の花はまだ咲き始めでした。

これから8月に向けて開花が楽しみです。

(シモツケの花)

下山時は雨に降られてしまいましたが、霧に包まれた森が幻想的でした。

登山される際は、急な雷雨など天候の変化に十分注意して下さい。

ページ先頭へ↑

2019年07月25日ユウスゲの開花とイベント告知

富士箱根伊豆国立公園 下田 齋田滉大

 みなさん、こんにちは。夏までのダイエットが間に合わなかった齋田です。

 長かった梅雨も終わりが近づき、スイカやかき氷やそうめんが美味しい季節がやってきましたね!

 伊豆半島の夏もいよいよ本番となり、照りつける日差しがいっそう眩しく感じられます。

 さて、今回は、そんな真夏の日差しが大嫌いな変わった植物が見られるスポットをご紹介します。

 奥石廊の池の原一帯に群生するユウスゲが見られるのは、石廊崎周辺の海岸線を一望できる小高い丘に位置するユウスゲ公園です。

 ユウスゲは、夏の夕方頃に開花し翌朝にはつぼんでしまうワスレグサ属の一日花で、富士箱根伊豆国立公園の指定植物の一つです。

【ユウスゲ(2019.07.23撮影)】

 西日に煌めく太平洋の碧を背に、草木の緑に包まれた可愛らしい黄色い花弁が磯風に揺れ動く様子は、言葉ではとても言い表すことの出来ない程に情緒的です。

【ユウスゲ群落(2019.07.23撮影)】

 ユウスゲの見頃は、7月下旬から8月中旬の15時から18時です。

 可憐で美しく、どこか幻想的な雰囲気を醸し出すユウスゲを一目見れば、きっとあなたもこの植物の虜になるかと思います。

 最後に、イベントの告知をさせて頂きます。

■「令和元年度 山の日環境教育プログラム」の応募受付を開始します

 みなさんお待ちかねの「山の日環境教育プログラム」の参加応募受付が来月の85日(土)からいよいよ始まります!

 募集人数は先着順で40名です。大人気の観察会ですので、今年もすぐに定員が埋まってしまうことが予想されます。是非お早めにご応募下さい。

 今回は、苔と緑に覆われた天城の秘境『皮子平』をベテランネイチャーガイドが動植物の解説を交えながらご案内します。

 沼津管理官事務所の山田ARの日記に見どころの一部を紹介しています。こちらも要チェックです。

当日のスケジュールや集合場所等の詳細は下記のURLをご参照下さい。

「令和元年度 山の日環境教育プログラム」

開催日:令和元年915日(日) ※荒天時延期 916日(月・祝)

開催場所:静岡県 伊豆半島 天城山

参加費:無料

URLhttp://kanto.env.go.jp/pre_2019/post_159.html

   http://kanto.env.go.jp/files/yamanohiamagi_1.pdf

ページ先頭へ↑

2019年07月25日トキの顔

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。

<佐渡市金井地区>

 新潟県佐渡市では、7/16(火)に今期最後の野生下のトキのヒナが巣立ち、繁殖期が終わりました。現在、佐渡の各地で今年誕生したトキの幼鳥たちが確認されています。

 今回は、「トキの顔」についてお話します。

 トキの顔、よく見ると案外いろいろなことが分かるんです。

たとえば、こちらの2枚。

 


 トキのモニタリングを行っている職員は、この写真から、どちらが野生下で生きているトキで、どちらが放鳥されたばかりのトキ(つい最近まで飼育されてたトキ)かが分かります。

何を基準に判断しているのか。判断の決め手は「眼の色」です。

 

<野生下トキ>              <放鳥されたばかりのトキ>

 野生下で生きているトキの眼("虹彩"と呼ばれる黒目の周りの色)は濃いオレンジ色をしています。一方、放鳥されたばかりのトキの眼にはほとんど色がありません。

 放鳥されたばかりのトキは、生存確認のため、特に注意してモニタリングされています。個体識別用の足環(あしわ)が草に隠れて見えなくても、顔を見れば注意して観察しなければいけない個体だと分かります。

 眼の色は、トキが食べるエサによって変化していると考えられています。エサの種類が限られる飼育下トキに比べ、野生下トキは季節・環境に応じて様々な種類のエサを食べています。その結果、眼の色が濃く発色するようです。

 最後に、こちらの1枚をご覧ください。

 顔がオレンジ色で眼が黒く、後頭部の冠羽(かんう)が短いこのトキ。これは巣立って間もない幼鳥です。

 6~7月は、トキの巣立ちラッシュ。幼鳥たちが佐渡の各地で観察され始めます。

 水田でトキを見かけたら、遠くから静かに双眼鏡を使ってじっくり観察してみてください。幼鳥と出会えるかもしれません。

 観察を続けていると、様々なことが見えてきます。身近な生きものを継続して観察すると、思いがけない発見があるかもしれません。あなたのまわりの自然にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

ページ先頭へ↑

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

ページ先頭へ