ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2014年9月

11件の記事があります。

2014年09月29日秋を迎える箱根の自然

富士箱根伊豆国立公園 箱根 道又 静香

先日までのお天気が嘘のようなピカピカの晴れ模様だった9月26日(金)!
箱根ビジターセンター周辺ミニ観察会が開催されました!
不思議なことにミニ観察会の日はすてきなお天気が多いのです。




参加して下さった22名は東京や横浜など、
遠方からいらっしゃった方が大半を占めていました。

今回の目玉はツリフネソウとホトトギス、ツルリンドウでした。
開始早々、ツリフネソウの小さな群落が広がり、
マルハナバチが飛び交う様子にほっこりとした気持ちになります。
その付近には、いまがまさに開花シーズンのホトトギスが花を付け、
見頃を迎えていました。


ファンの多い↑ツルリンドウ↑は小さいながらも美しい花をつけ、
人気の真っ赤な実がなる季節への期待が膨らみます。

この他にも、様々な植物が活き活きと葉を広げ、花を開き、
実りの準備をしている様子に参加者たちは感嘆の声を上げていました。




夏が終わり、秋に向かうこれからの季節には、花だけでなく、
さまざまな植物の実や紅葉を観察することができます。
「実りの秋」、「彩りの秋」の箱根を満喫しにいらっしゃいませんか?


10月21日(火)には箱根地域自然に親しむ運動「箱根路で愛でる季秋の彩り」自然観察会(開催担当:箱根自然環境事務所)が開催されます。
精進池やお玉ヶ池をゆっくりと巡り、秋を彩る植物の紅葉のメカニズムや
動植物の冬支度について解説します。
今年もたくさんの方に秋の箱根を楽しんでいただけるよう、
準備を進めています!

参加申し込みは箱根ビジターセンターまで♪


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2014年09月26日南アルプスの植生復元活動!

南アルプス国立公園 南アルプス 大石佳織

こんにちは。南アルプスは稜線から紅葉が進みつつあります。
すっかり秋です!

さて、先日、南アルプスの南部にある塩見岳で行われた
植生復元活動に参加してきました。

塩見岳の東峰直下の斜面は、昭和50年代には豊かなお花畑が
広がっていたそうです。しかし、現在は写真のとおり、ほとんど
植物は生育していません。


「昔はお花畑だったんだよ」と教えてもらわなければ、私は
「もともと植物のない場所なんだ」と思っていたはず…。


ここも増えすぎたニホンジカが原因で環境が変わってしまった
場所のひとつです。ニホンジカが高山植物を食べ、地面がむき
出しになったために雨などで土が流れ出すようになってしまい
ました。
このため、南アルプス高山植物保護ボランティアネットワーク
のみなさんが中心となって、植生を復元するための活動をして
います。

今回は、土の流出を防ぐためのマットを敷設する作業を行いました。


すっかり植物がなくなり、むき出しになった斜面にマットを敷設
していきます。

こちらは昨年までに敷設されたマットです。


少しだけ植物が芽生えているのがわかりますか?
もとの状態はまだまだ先ですが、芽生えを見ると嬉しくなりますね。

昔の様子を記録してくれていた人がいて、その人が記録を伝えて
くれたから、昔を知らない人も以前との変化を知ることができる
んだなぁと、今回もつくづく感じました。

私も「現在」の様子をきちんと記録に残し、伝えていけたらなと
思っています。

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2014年09月25日富士山夏山登山シーズン終了

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

今年も富士山の夏山登山シーズンが終了しました。
(静岡県側は9月10日、山梨県側は9月14日に登山道が閉鎖されました)
それに伴い、9月15日をもって富士山頂公衆トイレの供用も終了となりました。
今年も多くの方にご協力をいただき、無事にシーズンを過ごすことができました。ありがとうございました。


冬季養生をした富士山頂公衆トイレ

公衆トイレの他、夏山登山シーズン終了直後の施設状況を確認するため、9月17日に富士山頂まで行ってきましたが、山頂の火口内にはすでにつららができていました。


この日は比較的お天気が良かったのですが、日がかげると急激に体感温度が下がるため、フリースやレインコートを脱ぐことはできませんでした。
どうか、これからの季節の安易な富士山登山は控えていただきますようお願い致します。

登山道閉鎖期間に登山をされる方は、関係機関(行政機関、警察、山小屋等)から構成される「富士山における適正利用推進協議会」が策定した「富士登山における安全確保のためのガイドライン」をご確認いただき、以下の事項を守っていただくようお願いします。

・万全な準備をしない登山者の夏山期間以外の登山「禁止」
・夏山期間以外については、公益社団法人日本山岳協会が推奨する「登山計画書」を必ず作成・提出すること
・山中のトイレが使用できない夏山期間以外において、万全な準備をした登山者が登山を行う場合、携帯トイレを持参して、自らの排泄物を回収し、持ち帰ること

ガイドラインの詳細は、下記URLを確認ください。
http://www.fujisan-climb.jp/basic/1_07basic_safetyclimbing_guideline.html

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2014年09月24日尾瀬の滝

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

尾瀬国立公園というと湿原のイメージが強いですが、国立公園の大半は森林が占めており、国立公園の北側には三条の滝を始め6つの滝があります。

そのうちの1つ、竜の門の滝に行って来ました。

竜の門の滝の登山口は、途中まで会津駒ヶ岳への車道を上がっていきます。
車でほぼ滝の入口付近まで登れてしまうので、時々散歩がてら見に来る方もいるようです。


登山口付近にはカメバヒキオコシ(写真左上)、サラシナショウマ(写真右上)、ゲンノショウコ(写真左下)、ホツヅジ(写真右下)などが咲いていました。

階段状に整備された登山道を10分ほど登っていくと、竜の門の滝の展望台に到着です。

朝に雨が降っていたお陰か、水量の多い迫力のある滝を見ることができました。

思いの外登山口から簡単に着いてしまったので、歩くのが好きな方は、一番下の駐車場に車を置いて車道を歩いて行くのがよいかもしれません。

滝を見て爽やかな気分で下山してきた私ですが、最後にとても残念なものを見つけてしまいました。

入口の木の陰に隠すように置かれていたゴミ袋です。
ゴミ袋の中身は、コンビニのおにぎりとパンの袋、空のペットボトル。周囲には空き缶も散乱していました。

自然の中に来て、自然を汚して帰るのはマナー違反です。
ゴミは必ず持ち帰って頂くようお願いします。

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2014年09月24日前を向いて歩こう

尾瀬国立公園 服部 恵子


尾瀬ではすでに秋の陽気で、
9月18日の尾瀬ヶ原の気温は日中でも10℃前後でした。
湿原は早くも草紅葉(くさもみじ)の見頃を迎えています。


そんな草紅葉に見とれてよそ見をしたり、
おしゃべりに夢中になって歩いたりすると、
ふとした瞬間に木道を踏み外してしまうことがあります。
そして、時に大怪我につながることがあります。

尾瀬では1基あたり幅50㎝、長さ4m程の木道が連なっています。
木道と木道の間にはつなぎ目があり、
コンクリートのように平らではありません。
湿原の上にあるがゆえに傾いていることもあります。
何かを見る時は立ち止まって、歩くときは前を向いて歩きましょう。

環境省も木道を整備しており、
巡視の際には木道を見ながら歩いていることも多いのですが、
実は木道を見ながら歩いているといろいろな生き物に出会います。
普通に歩いているとすぐに草の中に逃げ込んでしまうカナヘビ。

そっと近づけばこんな風に写真を撮ることができます。

気付かなければ踏み潰してしまいそうなコウガイビル。

ヒルという名前ですが血はすいませんし、
血を吸うヒルとは無縁の扁形動物です。

下を向いて歩くのも楽しみ方の1つとして提案したいと思います。

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2014年09月19日クマの痕跡

秩父多摩甲斐国立公園 奥多摩 野崎 拓

先週、甲武信ヶ岳~雁峠の奥秩父主稜線を巡視したときのこと。ツキノワグマに傷つけられたと思われる標識がありました。

↑水晶山の標識

写真の水晶山の標識は特にボロボロにされており、傷跡の部分にクマの毛が挟まっていました。側に落ちていた毛も抜けてからあまり時間が経っていないようでした。


↑クマの毛

人工物である標識や看板がクマに狙われる理由として、塗料の臭いに引き寄せられている可能性があるそうです。美味しいのか、ただの好奇心なのかは分かりませんが、山でペンキやオイルなどを取り扱う際にはクマの誘因に気をつける必要があります。


下山中にまだ熱ののこる新品のフンを見つけました。


フンがあった林道は沢と笹藪に挟まれており、藪からクマが飛び出してくるのではないかとヒヤヒヤしました!

ツキノワグマは臆病なので遭遇することはほとんどないのですが、意外と近くにいるということが分かりました。
入山する際は、クマ鈴を携帯するなど自分の存在をアピールして遭遇しないように気をつけましょう。

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2014年09月12日植生モニタリング調査中

富士箱根伊豆国立公園 箱根 道又 静香

箱根はススキの穂が出始め、秋になりつつあります。




そんな9月は「植生モニタリング調査」の季節です!


当所では箱根町内に設置した5カ所のシカ柵の内外で植生調査を行い、
シカによる影響を調査しています。


先日、今年度第2回目の調査を白浜にて行いました。
調査地1カ所につき、シカ柵内外に5カ所(計10カ所)の調査区があります。
その調査区毎の植物の種類や成長をチェックし、
シカ柵の内側と外側を比較します。
この調査では植物の同定が鍵になってきますが、
パークボランティアの活躍により今回も予定よりだいぶ早めに無事終了しました。





去年はどの植物も同じに見えるという危険な状態から始めた私ですが、
今年はだいぶわかるようになってきたので、とても楽しく調査ができました!

そして、調査終了後にはアズマヒキガエルとのすてきな出会いも♪
野外業務ならではの嬉しい出来事でした!




この調査を継続することで、シカによる植生被害対策の
第一歩となることを期待するばかりです。

9月もあと半分。
今月もパークボランティアと協力して頑張ります!!

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2014年09月10日将来へ引き継ぐ

南アルプス国立公園 南アルプス 大石佳織

こんにちは。
今日は、若い世代へ南アルプスの自然をひきつぐために、
行政やボランティアなどが協力して行っている取り組み
のひとつをご紹介します。


先日、静岡市主催の「南アルプス高山植物保護セミナー」
がありました。このセミナーは将来を担う高校生に南ア
ルプスの自然の変化や生態系について考えてもらおうと
企画された2泊3日のセミナーです。

高校生たちは、南アルプスの自然や生態系などについて学
んだ後、千枚小屋へ登って、ニホンジカによる食害から高
山植物を守るための防鹿柵の設置を体験しました。

千枚小屋は南アルプス南部の千枚岳(標高2880m)から南
東に下ったところにあり、周囲には貴重な高山植物が生育
するお花畑が広がっています。しかし、ここでもニホンジカ
による食害が深刻化しています。


(以前はミヤマシシウドの白い花が多いお花畑だったそう
ですが、今はマルバダケブキの黄色い花が目立ちます。)



(ミヤマシシウド:花(左)と 食害を受けた個体(右))


高校生たちは、一緒に参加した高山植物保護ボランティア
ネットワークの方などから設置方法について指導してもら
いながら作業を進めました。

(シカはネットをくぐってしまうことがあるので、
杭でネットの裾を固定します。)


ニホンジカ対策には今のところ特効薬はなく、時間をかけ
て取り組んでいかなければなりません。設置した柵の内側
の植生や南アルプスの自然が今後どう変化していくのか、
末永く見守り、関わってくれる生徒さんが増えてほしいなぁ
と思いながら一緒に作業をさせてもらいました。

南アルプスの自然を将来世代に引き継ぐことはもちろんです
が、「南アルプスを取り巻く問題にどのように向き合い、豊
かな自然をどう将来に残していくのか」を、将来を担う世代
とともに考えていくことも大切ですね。

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2014年09月03日季節は秋へ・・・装備はしっかり準備!

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

9月になりました。
下界でも夕方になると涼しく感じたり、虫の声が聞かれるようになりました。
富士山もまた然り(しかり)。
御殿場口五合目からその少し上の場所では、フジアザミが満開です。

御殿場口五合目上にて撮影(2014年9月2日)

富士山は本格的な秋を迎えつつあります。
お天気の良い昼間は半袖でいられますが、ひとたび雲がかかると寒さを感じますし、
良いお天気でも夕方から夜になればフリースやダウンを始め、
暖かな帽子・手袋などしっかりした防寒着が必要になります。
(気象庁のデータによると、9月3日午前5:00の富士山頂の気温は1℃でした)
これから閉山までは「今は暑いから・・・」ではなく、寒くなることを考えた装備での登山をしましょう。


9月2日、御殿場口登山道で調査をした際、下山中にとても濃い霧に覆われました。
何度も歩いているため向かう方向がわかっているので不安はありませんでしたが、
この霧の壁はやはり怖いものを感じます。


御殿場口に出現した霧の壁(下り六合目にて撮影)

この霧の中は、一緒に歩く先頭の人が見えなくなるほどの濃さです。


御殿場口下山道の下り六合目(宝永山との分岐)から大砂走りの次郎坊までは、
下山道脇に白いロープが張られているため、簡単に迷うことはありません。
しかし、登山と下山の疲れや周りが見えないことによる距離感のなさなどから、
心理的な不安を感じることもあるようです。
そうならないためにも、しっかりとした事前の情報収集や現地での状況把握ができる心構えや準備を心がけましょう。

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2014年09月02日大人も子供も外来生物駆除活動!

日光国立公園 吉川 美紀

ただいま那須は秋を迎え始めています。
那須岳にはリンドウが咲き始め、夏から飛び回っていたアキアカネたちは真っ赤になってやっと赤とんぼらしくなりました。もう少ししたら山の木々も色づき始め、いっそう秋らしさが深まるでしょう。

さて、そんな秋が来る前に咲く黄色い花、特定外来生物・オオハンゴンソウの駆除活動を8月30日に行いました。
サッポロビール株式会社那須工場さんが主催する、社会貢献活動として開催されたイベントで外来生物駆除活動にご協力いただき、私は講師として参加しました。
イベントのテーマは「生物多様性保全活動について」です。
まずは那須高原ビジターセンターにて、「生物多様性」と「外来生物」について勉強していただきました。

(AR吉川レクチャー中)
今回のレクチャーで生物多様性って聞いたことはあるけどどういうこと?外来生物は何で駆除するの?といったみなさんの「?」を少しでも解消できた(ならいいなぁ)と思います。ぜひ周囲にもその知識を自慢して、教えてあげてください!

勉強会の後は、外に出て実際に駆除活動開始です。今回は八幡つつじ園地にて駆除活動を行いました。ツツジに紛れたオオハンゴンソウを、大人も子供も一緒になって引っこ抜いていきます。オオハンゴンソウは黄色い大きな花が咲いているととても見つけやすいので、子供たちにもすぐに見つけることができて立派な戦力となってくれました。

(駆除活動中)
1時間程の作業でしたが、推定約8000本のオオハンゴンソウを駆除できました!
作業前は辺り一面黄色い花が咲いていたオオハンゴンソウ畑が、作業後には元のツツジの園地に…!積み上がった駆除成果物と周囲を見て、みなさん思わず「おぉ…」とこぼしてしまうほどの成果があげられました。

(駆除したオオハンゴンソウと一緒に集合写真)
ぜひ今回参加して頂いたみなさんには、これからも自分の身近な自然に何が起きているのかを観察し続けて頂きたいと思います。

これからも、今回のイベントを始め、自分の周りの自然について学べる機会をお手伝いして行きたいと思います!ぜひ、みなさんも自分たちが生きる自然について考えてみませんか?

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