尾瀬国立公園
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2016年06月02日尾瀬山開き@魚沼
尾瀬国立公園 柳澤美果子
こんにちは。
6月に入り、早いもので2016年も半分にさしかかりました。
そして、昨日6月1日は、第36回の尾瀬山開きが新潟県魚沼市で開催されました。
それまで尾瀬山小屋組合が主催だった山開きですが、
昨年から、尾瀬がまたがる群馬県片品村、福島県檜枝岐村、新潟県魚沼市の
3市村持ち回りで行う事になり、
魚沼市主催の奥只見湖での開催は今回が記念すべき第1回目です。
朝は小雨混じりのあやしい空模様でしたが、式典の最中は時より晴れ間ものぞき、
無事に山開きを終える事が出来ました。
来賓の挨拶をする関東地方環境事務所長
テープカットは、第36回にちなみ、ズラリと36人で行いました。
片品・檜枝岐の両保護官も参加です。
檜枝岐の野原アクティブ・レンジャーと私は、計8人でくす玉開披をやらせていただきました。
さて、みなさん。ここ奥只見からはどうやって尾瀬に入ると思いますか?
正解はこちら
そう、遊覧船にゆられながら奥只見湖を渡り、バスを乗り継いで入るんです!
遊覧船で尾瀬に入るなんて、入山前に小旅行気分を味わえてとてもステキですね。
今回は、開山式の後に記念遊覧で奥只見湖をぐるっと周遊しました。
ここはフィヨルド?と思わせるような、雄大な景色が広がります。
奥只見湖からは燧ヶ岳も見えます。
今回は、残念ながら雲に隠れてその全貌は見えませんでしたが、
湖上から見る燧ヶ岳はとてもキレイだそうです。
ぜひ、みなさんも時には湖を越えて尾瀬に入ってみてはいかがでしょう?
色んな入山口から尾瀬を周遊してみると、そこにはきっと新たな魅力や発見が待っているはずです!
今シーズン、尾瀬を訪れるひとりひとりにとって、尾瀬の旅が安全で楽しいものとなりますように。
2016年05月27日光と影
尾瀬国立公園 野原英廣
皆さんこんにちは
燧ヶ岳の残雪時期に見られる「火打ちバサミ」
一説には、燧ヶ岳の名前の由来になったとも言われています。
燧ヶ岳の複雑な雪渓が作り出すこの形は、
自然の彫刻の雄大さと、繊細な美しさを感じることができます。
さて、話は変わりますが
先日お知らせした尾瀬沼ビジターセンターの企画展示のチラシです。

この展示を見ていただければ、尾瀬国立公園内にも
多くの外来種が生息していることが分かります。
人と自然の関わりについて考えさせられる展示となっております。
尾瀬沼周辺のミズバショウは盛りを過ぎ
早くも次の花たちへバトンを渡そうとしています。
できる限りその一瞬を見逃さないようにしていきたいと思います。
2016年05月23日尾瀬沼ビジターセンターOPEN!
尾瀬国立公園 野原英廣
ギンリョウソウも顔を出し始めた尾瀬からこんにちは!
先日ついに
今年度の尾瀬沼ビジターセンターの運営が開始されました。
今回の企画展示は特大パネルで展示!
尾瀬の「光」と「影」を訪れた方々にお伝えします。
また、熊や小動物の毛皮を直接触れることもできるので
毛質の違いや絶妙な光沢具合などを感じてみてはいかがでしょうか。
そして今年はなんと!
尾瀬国立公園群馬県側を主に担当している片品事務所の
柳澤アクティブレンジャーのコーナーも設置されました!

実物のセンサーカメラの展示など、
シカ対策に関する展示をしております。
そんなにぎわいを見せる尾瀬沼ビジターセンターで
皆様のお越しをお待ちしています。
2016年05月11日ミズバショウ見頃
尾瀬国立公園 柳澤美果子
こんにちは。
あいにくのお天気でしたが、尾瀬ヶ原まで巡視に行って来ました。
鳩待峠~山ノ鼻間の木道上の雪はすべて消えていました。
とはいえ、雨などで濡れている木道はとても滑りやすいので、引き続きお気をつけ下さい。
そして、尾瀬ヶ原ではミズバショウが見頃を迎えています!やはり例年より一ヶ月近く早いようです。
ミズバショウに会いに尾瀬行きを予定されている方、お急ぎください!
いつもの見頃の時期には、巨大化した葉っぱしか残っていないかも・・。
テンマ沢
研究見本園
下の大堀川
ミズバショウの隣にはリュウキンカ
林内にもお花が咲いています。
エンレイソウ
目立ちませんがこれも立派な花です。
林内にたくさん咲いています。
ミネザクラ
尾瀬では5月が桜の見頃。
いよいよ、尾瀬も色鮮やかな季節になりました♪
2016年05月11日田代山・帝釈山のいま
尾瀬国立公園 野原英廣
皆さんこんにちは
檜枝岐村ではエゾハルゼミも鳴き始め、植物だけではなく
昆虫たちも動き出したところでしょうか。
さて
尾瀬国立公園と言えば
尾瀬ヶ原や至仏山、燧ヶ岳や尾瀬沼など
いわゆる尾瀬の核心部のイメージが強いかと思いますが、
尾瀬国立公園には会津駒ヶ岳や田代・帝釈山など
魅力的な場所はまだまだあります!
先日は田代・帝釈山を巡視してきました。
帝釈山山頂の写真
会津駒ヶ岳をはじめとした会津の山々
その奥には越後の山々が望めます。
そして、その反対側を向けば男体山や日光白根山などの日光の山や
この写真では雲が多くて見えませんが、那須の山々も望めます
(この写真で言うと左端)
そして眼下には檜枝岐村も見られます。
今回は檜枝岐村から林道内に入った所から登り始めたのですが
改めて歩いてきた距離を感じると、よくここまで来られたと言ったところです・・・。
もちろん、至仏山や燧ヶ岳の眺めも良いです。
こちらは標高1,926mにあります田代山山頂の田代湿原
よく写真を御覧下さい。
湿原一面に黒いブツブツがあるのが分かりますでしょうか?
実はほぼワタスゲなのです!
今年も沢山咲き誇って欲しいものです。
なお5月11日現在
檜枝岐村から帝釈山の登山口(馬坂峠)に続く川俣檜枝岐林道と
舘岩村から田代山の登山口(猿倉)に続く栗山舘岩線は
冬期通行止めとなっておりますので、田代・帝釈山へ行かれる方は
規制区域を登山口まで徒歩で行くことになりますのでお気をつけ下さい。
2016年05月09日燧ヶ岳登山道情報
尾瀬国立公園 野原英廣
皆さんこんにちは。
尾瀬を代表する山である至仏山と双璧をなす燧ヶ岳の登山道情報です。
見晴地区と燧ヶ岳を結ぶ「見晴新道」は平成25年の台風などの影響により
現在通行禁止となっております。
また、沼尻平と燧ヶ岳を結ぶ「ナデッ窪」も残雪の影響により
通行禁止となっておりますので御注意下さい。
沼尻の標識
ナデッ窪(沼尻側)
ナデッ窪(燧ヶ岳8合目)
うっすらと雪が積もった大江湿原で発見しました。
シカの足跡
ミズバショウの葉はまだ小さいし
シカが食べるような植物はまだないはずですが
ちょっとドキッとしますね。
終盤は天候に恵まれたゴールデンウィークでしたが
尾瀬の花々はこれからが本番ですので
是非お越し下さい。
2016年04月27日尾瀬ヶ原は今
尾瀬国立公園 柳澤美果子
こんにちは!
群馬県側の尾瀬への入山口である大清水と鳩待峠までの道路は、冬期閉鎖が解除され、
通行が出来るようになりました。(津奈木~鳩待峠間は、5月20日夕方からマイカー規制開始)
いよいよ今年も尾瀬のシーズンが始まります!
さて、尾瀬ヶ原にはもう雪がないという噂を聞き、その真相を確かめに鳩待峠~尾瀬ヶ原まで
巡視に行って来ました。(巡視日:4月25日)
鳩待峠~山ノ鼻間は、夏道がしっかり出ていて、木道も半分以上でています。
所々木道や階段上に雪が残っている箇所があるので、踏み抜きやスリップには十分気をつけて下さい。
冬道はすでに笹藪化していました。
檜枝岐ARの日記でミズバショウの後ろ姿が紹介されていましたが、
こちらもテンマ沢で、早くもたくさんのミズバショウたちがキレイなお顔を見せてくれました。
テンマ沢のミズバショウ
例年は5月中下旬頃~6月上旬にかけて見頃を迎えますが、今年は花期が早まりそうです。
そして、尾瀬ヶ原に着いてみて・・ビックリ!
なんと!ここまでないとは・・
そう、雪は皆無です。
ちなみに、こちらが去年の様子↓
2015年5月8日撮影
木道も湿原も雪の下でしたが、今年はキレイさっぱりありません。
この異常な少雪は尾瀬の自然にどんな影響を与えるのか・・気をつけて見ていきたいと思います。
また、山ノ鼻~至仏山の東面登山道は、まだ雪が残っているため、軽アイゼンなど雪山装備が必要です。
植生保護のため、地面が露出している所は歩かないようにお願いします。
なお、植生保護のため5月7日~6月30日まで至仏山の登山道は閉鎖されます。
至仏山東面登山道の様子(登り専用です)
2016年04月26日春風駘蕩
尾瀬国立公園 野原英廣
皆さんこんにちは。
ついに御池沼山間のシャトルバスの運行が、今月29日から開始されます。
林内は雪が残っていますので、踏み抜き等にはくれぐれもご注意ください。

尾瀬国立公園は福島県側の玄関口に位置する
檜枝岐村の山桜も咲きました。
とても奇麗です。

こちらは国の重要有形民族文化財に指定されています「檜枝岐の舞台」です。
この舞台で、福島県の重要無形民俗文化財であります檜枝岐歌舞伎が奉納されています。
桜の花吹雪と歴史ある舞台、絵になります。
そしてふと何者かの視線を感じて見てみると

シマヘビがこちらをじっと見つめていました。
カメラを向けたらそっぽを向かれましたが・・・。
と、そんな檜枝岐村の風景を楽しみつつ尾瀬へ向かっていると・・・

カモシカが現れました!
とてもかわいいですね。

そしてこちらは4月25日の大江湿原の様子。
先週まであった雪がすっかり消えています。

ワタスゲも早い雪解けに驚いているのでしょうか。

おや?こちらは・・・。

ミズバショウ・・・の後ろ姿??
まだ色鮮やかな尾瀬ではないのですが、
時々刻々と変わりゆく尾瀬を感じるのでした。
2016年04月21日続!春の訪れ
尾瀬国立公園 野原英廣
皆さんこんにちは!
開所作業も無事に終わりました。
後は運営開始を待つのみです。
尾瀬沼地区と見晴地区の公衆トイレは今月23日より使用開始です。
そして・・・

最終日に白虹が見られました!
薄かったのですが、紛れもなく白い虹です。
見晴から臨む尾瀬ヶ原の様子。
もうほとんど雪はありません。
雪がほとんど無いと言うことは、
踏み抜きがより一層懸念されます。
歩かれる際は細心の注意を払って下さい。
18日の日記更新時点で半分ほど埋もれていた道標も御覧の通り。
雪は溶け始めると早いと言われてはいましたが、
まさかこんなに早く溶けてゆくとは・・・。
せっかく出てきた植物たちは雪や霜にさらされ、
茶色に変色してしまったものもあります。
今年も奇麗な花々が咲くことを願いつつ
足早に尾瀬のシーズンが始まろうとしているのでした。


尾瀬沼周辺のミズバショウは大きくなった葉だけを残し
ひっそりと姿を変えてしまいました。
そんな中で他の花たちがすぐに台頭してくるのかと思いきや、
今一番の勢力を誇っているのはタテヤマリンドウです。
ワタスゲと共に雪解けの湿原を盛り上げていた立役者です。
一方のワタスゲは・・・
少々しょんぼりしていますが
白い綿毛のような果穂をつけ始めていました。
所変わって田代・帝釈山地域では
日本固有種のオサバグサが見頃を迎えております。
小さくて可憐な花と、シダのような葉っぱが独特な雰囲気を醸し出して、
疲れた体を癒やしてくれそうです。