関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です!
箱根はすっかり秋らしい、ひんやり冷たい風が吹くようになってきました。ススキが穂を出し始め、箱根地域で有名な「仙石原ススキ草原」も葉で緑一色だった草原が、先週から徐々に黄金色に染まり始めてきました。見頃まであともう少し・・・!その様子はまた後日アップ致しますのでご期待ください。
今回は9月9日(日)に箱根地域自然に親しむ運動の第6回目「初秋の湯坂路と石仏石塔群を訪ねて」を開催致しました。
=箱根地域自然に親しむ運動とは?=
箱根地域では一般の方により箱根の自然を知ってもらうべく【箱根地区 自然に親しむ運動委員会】(環境省・神奈川県・箱根町・(公財)神奈川県公園協会・(一財)自然公園財団箱根支部)が主催するイベントです。
今年度は9回の開催を予定しております。
内容は、鎌倉~室町時代にかけて造られた石仏や石塔が残る芦ノ湯付近を巡った後、古道「湯坂路」で自然散策をしながら小涌谷駅までトレッキングするイベントです。雨天が心配されましたが、無事開催することが出来ました。
↑今回のコース
この回での魅力は「石仏石塔群」。この地域は昔「地獄」と呼ばれ天候が不安定になりやすく、強風や雨が多い地域だったことや火山活動による噴気や硫黄臭、山からの落石が絶えず発生していた場所だったからそう呼ばれていたそうです。いつぞや「地獄に落ちる」と恐れられていたため、地獄に落ちてもお地蔵様が救ってくださるよう願いを込めて、沢山の石仏石塔が造られたそうです。
↑出発の様子。先に見える御堂の中に石仏石塔群でシンボル的存在の「六道地蔵」が保管されています。
↑六道地蔵(約1300年に造立:国の重要文化財)
高さは約7m以上もある輝石安山岩に丸彫りされた高さ約4mの磨崖仏(まがいぶつ)。
磨崖仏とは自然の岩壁に彫られた仏像の事で、その時代から残る磨崖仏としては関東一の大きさを誇ります。
↑二十五菩薩像(約1293年から造立:国の重要文化財)
国道1号線を挟み、岩に二十六躰半(阿弥陀如来像1躰、観音菩薩像1躰、地蔵菩薩像24躰半)が彫られています。幾年にも渡って彫られたと考えられたそうです。名の由来として「二十五菩薩像」の数に近いことからそうなぞられて呼ばれているそうです。着任してからこの場所に何回か訪れていますが、いつ訪れても言葉が出ないくらい圧巻の姿です。
石仏石塔群を巡った後は古道「湯坂路」で自然観察会です。
↑湯坂路の様子
秋の植物が花を咲かせ、とても良い雰囲気が漂っています。この道は、かの豊臣秀吉公が北条攻めの時の通った道でもあるそうです。
↑オミナエシ。秋の七草の一つ。黄色の花が特徴で、この時期は虫のレストランになります。
↑ヤマホトトギス。花の斑模様が野鳥の「ホトトギス」の腹の模様に似ていることからそう呼ばれています。
↑千条の滝(ちすじのたき)
斜面から染み出た水が直接滝になっている地学的にとてもユニークな場所です。開催直前まで雨が降っていたため、水量はいつもより1.5割増し。普段は細い水筋がいくつも流れていますが、今日は滝らしい太い水筋がいくつも流れていました。
この後は小涌谷駅まで行き、解散しました。
参加者からは「身近にこんな石仏石塔群があったとは知らなかった」や「湯坂路の雰囲気がとても良かった」などのコメントをいただき、開催の成果は得られたかなと思います。
残る「箱根地域自然に親しむ運動」イベントは残り3回。
◆10月6日(土)「箱根火山を眺める、箱根外輪山ロングトレッキング」(主催:(一財)自然公園財団箱根支部)
◆11月6日(火)「紅葉の箱根路を訪ねて」(主催:環境省)
◆11月23日(金・祝)「箱根の冬鳥観察会」(主催:(公財)神奈川県公園協会)
他にもパークボランティアが主催する自然観察会もございます。
◆10月14日(日)「バリヤフリーで楽しむ秋の箱根」(環境省との共同開催)
◆10月27日(土)「芦ノ湖水門と歴史を訪ねて」
各イベントについてメールまたは往復はがきで申込を受け付けております。締切は各開催日より10日前ですので、ご注意ください。詳しくは下記のURL先をご覧ください。
http://hakonevc.sunnyday.jp/shitashimuundou.html#
ご参加お待ちしておりまーす!
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、日光、尾瀬、秩父多摩甲斐、小笠原、富士箱根伊豆、南アルプス国立公園があります。
こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です!
箱根はすっかり秋らしい、ひんやり冷たい風が吹くようになってきました。ススキが穂を出し始め、箱根地域で有名な「仙石原ススキ草原」も葉で緑一色だった草原が、先週から徐々に黄金色に染まり始めてきました。見頃まであともう少し・・・!その様子はまた後日アップ致しますのでご期待ください。
今回は9月9日(日)に箱根地域自然に親しむ運動の第6回目「初秋の湯坂路と石仏石塔群を訪ねて」を開催致しました。
=箱根地域自然に親しむ運動とは?=
箱根地域では一般の方により箱根の自然を知ってもらうべく【箱根地区 自然に親しむ運動委員会】(環境省・神奈川県・箱根町・(公財)神奈川県公園協会・(一財)自然公園財団箱根支部)が主催するイベントです。
今年度は9回の開催を予定しております。
内容は、鎌倉~室町時代にかけて造られた石仏や石塔が残る芦ノ湯付近を巡った後、古道「湯坂路」で自然散策をしながら小涌谷駅までトレッキングするイベントです。雨天が心配されましたが、無事開催することが出来ました。
↑今回のコース
この回での魅力は「石仏石塔群」。この地域は昔「地獄」と呼ばれ天候が不安定になりやすく、強風や雨が多い地域だったことや火山活動による噴気や硫黄臭、山からの落石が絶えず発生していた場所だったからそう呼ばれていたそうです。いつぞや「地獄に落ちる」と恐れられていたため、地獄に落ちてもお地蔵様が救ってくださるよう願いを込めて、沢山の石仏石塔が造られたそうです。
↑出発の様子。先に見える御堂の中に石仏石塔群でシンボル的存在の「六道地蔵」が保管されています。
↑六道地蔵(約1300年に造立:国の重要文化財)
高さは約7m以上もある輝石安山岩に丸彫りされた高さ約4mの磨崖仏(まがいぶつ)。
磨崖仏とは自然の岩壁に彫られた仏像の事で、その時代から残る磨崖仏としては関東一の大きさを誇ります。
↑二十五菩薩像(約1293年から造立:国の重要文化財)
国道1号線を挟み、岩に二十六躰半(阿弥陀如来像1躰、観音菩薩像1躰、地蔵菩薩像24躰半)が彫られています。幾年にも渡って彫られたと考えられたそうです。名の由来として「二十五菩薩像」の数に近いことからそうなぞられて呼ばれているそうです。着任してからこの場所に何回か訪れていますが、いつ訪れても言葉が出ないくらい圧巻の姿です。
石仏石塔群を巡った後は古道「湯坂路」で自然観察会です。
↑湯坂路の様子
秋の植物が花を咲かせ、とても良い雰囲気が漂っています。この道は、かの豊臣秀吉公が北条攻めの時の通った道でもあるそうです。
↑オミナエシ。秋の七草の一つ。黄色の花が特徴で、この時期は虫のレストランになります。
↑ヤマホトトギス。花の斑模様が野鳥の「ホトトギス」の腹の模様に似ていることからそう呼ばれています。
↑千条の滝(ちすじのたき)
斜面から染み出た水が直接滝になっている地学的にとてもユニークな場所です。開催直前まで雨が降っていたため、水量はいつもより1.5割増し。普段は細い水筋がいくつも流れていますが、今日は滝らしい太い水筋がいくつも流れていました。
この後は小涌谷駅まで行き、解散しました。
参加者からは「身近にこんな石仏石塔群があったとは知らなかった」や「湯坂路の雰囲気がとても良かった」などのコメントをいただき、開催の成果は得られたかなと思います。
残る「箱根地域自然に親しむ運動」イベントは残り3回。
◆10月6日(土)「箱根火山を眺める、箱根外輪山ロングトレッキング」(主催:(一財)自然公園財団箱根支部)
◆11月6日(火)「紅葉の箱根路を訪ねて」(主催:環境省)
◆11月23日(金・祝)「箱根の冬鳥観察会」(主催:(公財)神奈川県公園協会)
他にもパークボランティアが主催する自然観察会もございます。
◆10月14日(日)「バリヤフリーで楽しむ秋の箱根」(環境省との共同開催)
◆10月27日(土)「芦ノ湖水門と歴史を訪ねて」
各イベントについてメールまたは往復はがきで申込を受け付けております。締切は各開催日より10日前ですので、ご注意ください。詳しくは下記のURL先をご覧ください。
http://hakonevc.sunnyday.jp/shitashimuundou.html#
ご参加お待ちしておりまーす!