ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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富士箱根伊豆国立公園

353件の記事があります。

2019年04月18日アクティブ・レンジャー写真展開催中のお知らせ!(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 池田興平

412日(金)から526日(日)まで、箱根ビジターセンターの多目的ホールで「環境省アクティブ・レンジャー写真展-国立公園・野生生物の姿-」を開催しています。


関東地方環境事務所管内の国立公園などの最前線で活躍しているアクティブレンジャー達が撮影した、豊かで美しい自然の風景や動物の写真を多数展示しています!


アクティブレンジャーは日々の業務の中で、業務報告として写真を撮影するほか、写真展のために国立公園の素晴らしさをアピールできる最高の一枚を撮影することを心掛けています。

そんな気合いの入った一枚をぜひ見て頂きたいです。

お近くにお越しの方はぜひお立ち寄り下さい!

<場所>環境省 箱根ビジターセンター(神奈川県足柄下郡箱根町元箱根164

<時間>9:00-17:00(最終入館は16:30まで)

箱根ビジターセンターまでのアクセスはこちらhttp://hakonevc.sunnyday.jp/access.html

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2019年04月10日春の陽気にさそわれて(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。

今年度も箱根の自然や魅力をお伝えできるように頑張ります。どうぞよろしくお願いします!

 都心部は先週末に桜が満開になり、いよいよお花見シーズン到来ですね。箱根でも、私たちの事務所がある湖尻地区(標高約780m)でも神奈川県や静岡県、山梨県の地域種「マメザクラ(別名:フジザクラ)」が満開になりました。

マメザクラ

さて、当所も所属している「箱根地域自然に親しむ運動実行委員会(環境省・神奈川県・箱根町・(公財)神奈川県公園協会・(一財)自然公園財団箱根支部)」が主催する★自然観察会が今年度も全9回を開催します。

今月23日(火)「スミレを探して春の仙石原を歩く」は環境所が主催で開催します。

 開催するにあたり、開催予定のコースを下見してきました。主なルートは「仙石原自然探勝歩道」という箱根ビジターセンターから箱根湿性花園まで行くことが出来るコースです。コースのほとんどは舗装路で、アップダウンも少なく、眺望も良く、春の満喫するオススメのコースの一つです。

仙石原自然探勝歩道(箱根ビジターセンターで配布しています)

このコースの魅力は、大涌谷を含む中央火口丘が一望できる景色、日当たりの良い南斜面で見られる季節の草花です。車通りも少なく、ゆったりと歩けるのもこのコースの魅力の一つです。3月末から続く暖かな日差しを受け、春に見られる花は満開。野鳥も活発に活動し始めたため、姿を沢山見ることが出来ました。スミレ類も満開な場所もあり、観察会まで花が残っていてくれるか多少不安ですが、春を満喫したなんとも贅沢すぎる下見でした。

コースの一部では南側に神山・大涌谷などの中央火口丘が見られます。

ノジスミレ

ミツマタ

春の陽気にさそわれて出てきた動物たち

今月23日(火)「スミレを探して春の仙石原を歩く」の自然観察会は、おかげさまで4月7日の時点で定員数を上回ったため、抽選とさせていただくことになりました。申込み締切は今月12日(金)までですので、参加希望の方は、お早めにお申込みください!※申込み方法は上記「自然観察会」リンク先を参照。

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2019年03月20日箱根の春を告げる風物詩

富士箱根伊豆国立公園 箱根 池田興平

この時期、箱根の風物詩と言えば仙石原の山焼き(野焼き)です。

箱根の仙石原ススキ草原では、毎年3月頃にススキ草原の山焼きが行われます。

今年は山焼きが予定されていた日に、強風や草原の湿り気により2度の延期の末、315日に実施されました。

このように当日の天候と草原の乾燥状態などの状況によって延期することがあるため、山焼きが見ることができた観光客は幸運ですね!

当日は山焼き見学会場が確保され、地元の方々や観光客が山焼きを見守ります。

箱根の春の訪れを感じさせられる風景でした。

▲山焼き見学会場

多くの関係者が集まり、何台もの消防車が配備され万全な状態で今年も火入れが行われました。

モクモクと白い煙が上に上がっていくのが見えます。

ススキ草原の台ヶ岳山麓側から着火され、風に吹かれて徐々に炎の範囲が広まっていきます。

▲ススキ草原から白煙が立ち上る様子

はじめは火の燃え広がりが遅かったものの、勢いを増しその後は20分程で一気に全体に火が行き渡りました。

白煙が立ちこめていて山肌が見えない状況が続きます。

▲多くの関係者が山焼きを見守っている

燃えていない箇所は作業員が火を付けて歩き回り、ススキ草原の全体に火が行き届くようにします。

山焼きの最中はパチパチとススキが燃え広がる音が続き

少し近くに寄ると熱波が伝わり露出している顔は熱く煙も音も一層迫力があります。

▲瞬く間に炎の勢いが増していく

毎年山焼きを行う理由としては、山焼きを行わずにしておくとススキ草原の植生遷移が進み草本から雑木が生えて森林帯に変わってしまうためです。

ススキの美しい景観を維持するため、草原の植生環境を守るために山焼きは行われているのです。

一度焼け野原となった仙石原のススキ草原も、4月の中旬頃にはまた新たな新芽が姿を現します。

季節は巡り、今年の秋にも黄金色のススキ草原が見られるのが楽しみです。

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2019年03月18日春が始まりました(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

 こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。

 まだまだ朝晩は冷え込むこともあり、3月14日早朝の神山山頂付近にはびっしりと霧氷が着いていました。日中は暖かくなりましたが、まだまだジャケットを手放すことが出来なそうです。

 さて、箱根地域は急峻な地形のため、私たちの事務所がある湖尻地区(標高約780m)と箱根の玄関口である湯本地域(標高約100m)では、標高に差があるため、湯本地域ではとても早く春の花が咲き始めます。

【箱根湯本駅前のブリッジから見た様子】

正面右手前に見えるのが、今回ご紹介する湯坂山(標高約546m)です。

 この湯坂山には登山道が整備されており、駅から登山道までは徒歩約10分、登山口から湯坂山山頂までは徒歩で約30~40分で登ることが出来るお手軽の山です。ただ、山頂は木々に覆われているため、眺望目的で登ると少しがっかりするかもしれません。

【登山道の様子】

山頂までは所々に石畳があります。道として整備されたのは鎌倉時代からととても古く「湯坂路(鎌倉古道)」と呼ばれています。名だたる戦国武将たちもこの道を通って東西を行き来していたそうです。

【春の花・芽吹きコレクション】

【湯坂山山頂の様子】

 このように山頂は木々で覆われているため、眺望は期待できません。

この「湯坂山」をご紹介した理由は、春の芽吹きや花が見られることと、環境省が「特別保護地区」にしていることです。

【箱根地域の区域図】

オレンジ線に囲まれているのが「早川流域(湯坂山)の暖地性広葉樹」特別保護地区です。

 国立公園は自然公園法により、いくつかの地域に区域分けされています。区域に応じて様々な行為に規制の強弱をつけることで「公園の利用」と「風致景観の保護」のバランスが図られています。その中でも特別保護地区は規制ラングがとても高く、この区域内の全てもの(生物はもちろん、落ち葉や土石など現存するもの)の採取が禁止されているエリアです。箱根地域だけでも上記を含め箇所を指定しています。

〈箱根地域特別保護地区〉

①金時山のブナ原生林 / ②仙石原の湿原群落 / ③神山一帯の中央火口丘の火山地形 / ④下二子山のハコネコメツツジ / ⑤早川流域(湯坂山)の暖地性広葉樹 / ⑥須雲川流域のハコネサンショウウオ

 ※詳細位置は区域図・概略図のオレンジ線内を参照

今回ご紹介した湯坂山は「早川流域(湯坂山)の暖地性広葉樹」特別保護地区に指定されているため、山頂付近には多くの暖地性の樹種が自生しています。

【暖地性特有の樹木(一部抜粋)】

 今時期の箱根は、卒業旅行で来られた学生を中心に大勢の旅行者が訪れ、とても活気づいています。

 この日記を通じて、少しでも箱根地域が国立公園内であるとともに、身近な場所に箱根にとって大切な場所があるんだと周知できたら幸いです。箱根から帰られる際は、箱根湯本駅からふと眺めて見てくださいね。

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2019年03月13日越前岳・黒岳登山のおすすめスポット!

富士箱根伊豆国立公園 松岡宏明

皆さま、お久しぶりです!

沼津管理官事務所の松岡宏明でございます。

今回は、自分が先日巡視で行ってきた越前岳・黒岳について紹介したいと思います。

越前岳と黒岳は、いわゆる愛鷹山系の一部で、越前岳山頂付近が国立公園第二種特別地域、その周辺が普通地域に指定されています。

十里木高原駐車場からスタートすれば、越前岳山頂まで2時間ほどで登頂できますし、駐車場は無料で、トイレもあるので、初心者の方にもおすすめです!また、登山中に振り返ると富士山が目の前にどーーんと望むことが出来て、楽しく登山ができるのがこのコースの特徴です。駐車場から10分ほど登ったところにある十里木高原展望台は、富士山の景観を気軽に楽しむことができるスポットです。

△十里木高原展望台と富士山

いかがでしょう!目の前に富士山があって、それが気軽に楽しめるなんてすばらしいですね!

先述した通り、越前岳には2時間ほどで到達できるので、それだけでは少し物足りないと思う方には、黒岳にも足を伸ばしてみることをおススメします。というのも、越前岳山頂から黒岳へ向かう道中には、富士見台という場所があり、そこから望む富士山が「富士山の見える風景100選」(http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html)に選定されています。その選定地から見た風景が下の写真です!

△富士見台から望む富士山

ここから望む富士山は宝永火口がぱっくりと口を広げている様が目の前に見えるので、非常に印象深いと思います。さらに、この場所は富士山の撮影に一生を捧げた岡田紅陽が幾度となく撮影を行った場所で、今ではまったく馴染みがありませんが、昭和13年に発行された50銭紙幣の図案に採用された富士山は、この場所から撮影されたものになります。岡田紅陽の写真はどれも素晴らしいのでチェックしてみてください。

さてさて、肝心の黒岳山頂からの富士山も素晴らしいですよ!

△黒岳山頂と富士山

黒岳山頂にはベンチやテーブルがあって、越前岳山頂ほど人がいないので静かな時間を過ごすにはうってつけの穴場スポットです。富士山を眼前に望みながらぼーっとして、コーヒーでも飲めれば最高ですね!

越前岳、黒岳のこのコースは初心者の方でも安心して登れるコースにはなりますが、リスク管理も忘れてはいけないポイントです。時期によっては雪が多く雪山の装備(ピッケルや10本爪以上のアイゼン)が必要な場合もあります。自分が登った時は越前岳、黒岳には多少雪が積もっている程度で、雪山装備までは必要ありませんでしたが、チェーンスパイクや軽アイゼンは必ず持っておくことを強く薦めます。そうすれば、下山の時の転倒やスリップのリスクが格段に少なくなり、怪我なく楽しく登山を出来る助けになります。防寒具はもちろんのこと足元の装備も揃えて登山に臨んでみてください。

上記の通り、気軽に楽しく登山ができるコースなので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

沼津管理官事務所 松岡宏明(まつおか・ひろあき)

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2019年03月11日富士山真っ白になりました!(富士五湖エリア)

富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒

こんにちは。富士五湖の小西です。
先々週末からお天気の悪い日が数日続いていましたが、4日(月)に久しぶりのお天気になりました。

朝起きると、窓から富士山を眺めるのが日課になっていますが、この日は見てびっくり!
すそ野まで真っ白になっていました!

すそ野まで雪化粧した富士山(2019年3月5日朝7時)*

富士山頂部(2019年3月5日)

前回の日記で「雪がありません」と掲載した下記写真と比べると大違いです。

山肌が見え冬らしからぬ富士山(2019年1月31日)*

その後、お日様に照らされて、すそ野はあっという間に黒々とした姿に戻っていました。

あっという間に溶けてしまったすそ野の雪(2019年3月5日10時)*

麓では、少しずつ春を感じるようになってきましたが、
桜と雪をかぶった富士山を眺められるようになるには、もう少し時間がかかりそうです。


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インターネット自然研究所のHPからは全国の国立公園に設置されているライブカメラの映像を見ることができます。富士山周辺には、3箇所設置されています。

過去の映像も見ることができますので、季節や年ごとの変化を見るのも楽しいですねhttp://www.sizenken.biodic.go.jp/index.php

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*インターネット自然研究所(富士山北麓フラックス観測サイト)

【環境省生物多様性センター】 映像を使用し加工

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2019年03月08日人が歩かなくなった登山道(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。

 

 平成27年5月に大涌谷が噴火し、神山周辺の登山道が一部閉鎖され、早3年が経ちました。依然閉鎖されておりますが、閉鎖区間である駒ヶ岳~防ヶ沢で箱根町の登山道確認調査があり、それに同行してきました。

↑調査した登山道(茶線/全ルート封鎖中)

 登山道の状況は、一部の区間が非常に悪く、階段の欠落や登山道の崩落があり、通行可能になる前の補修作業に時間を要するかと思います。人が通ると道が荒れると言いますが、使わなくても道が荒れてしまうため補修が必要なのだと痛感しました。

↑封鎖されている登山道の様子。雨風により土砂が流出し、階段が崩れていました。

↑左の谷へ崩落しかけている登山道。通過するときに地面を踏み抜いてしまい、こけ落ちそうになりました。

また、このコースは駿河湾から上がってくる湿った空気が神山や駒ヶ岳に当たり、雨や霧が発生する地域にあたります。この日も雨と霧に遭遇したのですが、そんな天気だけ楽しめる素敵な風景もあります。

↑坊ヶ沢国有林

↑枝先の水滴に写る森

↑どう?新しい髪型?(ハコネイトスゲ)

↑霧の水分が集まるコケの花

開通までにまだ時間を要しますが、開通後の楽しみとして参考にしていただけたらと思います。

※大涌谷周辺の火山活動による立ち入り規制のため、早雲山‐大涌谷、駒ヶ岳-神山-大涌谷、大涌谷-(早雲山経由)-駒ヶ岳、駒ヶ岳-防ヶ沢ハイキングコースは通行止めです。開通情報は下記「箱根町 交通情報」をご確認ください。

https://www.town.hakone.kanagawa.jp/index.cfm/10,4102,48,181,html

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2019年02月25日空からのおくりもの(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。

いよいよ、花粉シーズン到来ですね!皆さんは花粉症は大丈夫でしょうか?

私は軽度の花粉症のため、かろうじて大丈夫ですが、つらい時期になってきました。

さて、今年の冬は、寒くはなりますが、タイミング良く雨雲が来ないからか、箱根地域での積雪は先日お伝えした「【速報】箱根の積雪情報」の一回だけで、なにか物足りない気がしています。

ですが、積雪がないだけで、1週間に1回は積雪しない程度に降雪はしています。

 

箱根湖尻周辺の降雪の様子(2019年2月14日 退庁時に撮影)

この時に、ふわっとした雪が舞っていたら、近くの植え込みや枯れ草の上をよく観察してみてください。

このような枝先に雪が積もっているところを要チェック!

多様な雪の結晶1(2019年2月14日撮影)

多様な雪の結晶2(2019年2月14日撮影)

多様な雪の結晶3(2019年2月14日撮影)

虫眼鏡やルーペで見ると、さらによく観察できます。最近だとスマートフォンのカメラにマクロレンズを付属できる商品も販売されているので、手軽に撮影することが出来ます。

お出かけの際、降雪地に居合わせることがありましたら、ぜひ探してみてください。

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2019年02月20日この冬の富士山(富士五湖エリア)

富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒

こんにちは。富士五湖の小西です。

暦の上では立春を過ぎましたが、まだまだ寒い日が続いていますね。

この冬の富士五湖エリアは、例年より気温が高い日が多く過ごしやすいです。

湖面が凍結した精進湖の夜明け(2019年2月7日)

前日の暖かさで溶けた氷が湖畔に着岸(撮影2019年2月8日)

麓の生活用水は富士山に降った雨や雪解け水が何年・何十年という時間をかけ、湧水や地下水となったものに頼っています。

この冬は降水量も少なく、冬には珍しく節水が呼びかけられています。

富士山を覆う雪も、とても少なく真冬にも関わらず、黒い山肌が露出しています。

富士山には4月下旬から5月にかけて、雪解けが進むと山肌に鳥の形をした雪形が現れます。
地元の人たちはこの「農鳥」を農作業を始める季節の目安としていましたが、雪が少ないため季節外れの農鳥が現れました。

季節外れの雪形「農鳥」が現れた富士山(2019年2月15日)*

農鳥のアップ(2019年2月15日)*

また、例年と比べてみても、雪が少ないことがよくわかります。

山肌が見え冬らしからぬ富士山(2019年1月31日)*

1年前の同じ日の富士山(2018年1月31日)*

記録的な大雪となった2014年の富士山。真っ白です!(2014年3月25日)*

富士山はやはり雪をかぶっている姿がいいですね。

いまの季節は空気が澄んでいて写真撮影によい季節です。

また、2月23日は富士山の日です。様々なイベントも開催されますので、遊びに来てください。

「富士山の日」関連イベントガイド(PDF:3,247KB)

富士五湖へお越しの際は、十分な防寒対策や路面凍結等による転倒、交通事故に十分お気を付けください。

*インターネット自然研究所(富士山北麓フラックス観測サイト)映像を使用し加工

 インターネット自然研究所HP

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2019年02月15日駒ヶ岳での鹿調査(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 池田興平

先日鹿の調査で箱根の駒ヶ岳へ行ってきました。

駒ヶ岳は標高1,356mで中央火口丘の一つです。

山頂へ行くためには、ロープウェーで登る方法と防ヶ沢登山口から登る方法があります。

現在、防ヶ沢から駒ヶ岳山頂まで大涌谷周辺の火山活動による立ち入り規制のため通行止めとなっています。

防ヶ沢から駒ヶ岳山頂までのコースタイムは約90分かかりますが、ロープウェーの出発地である箱根園から山頂を目指せば約7分で到着することができます。

▲箱根園のロープウェーを利用して山頂を目指します。

天候に左右されますがロープウェーからの展望は恵まれていれば富士山が綺麗に顔をのぞかせてくれます。

冬の時期は空気が透き通っており遠くまで見通せるため、富士山を見られるチャンスです。

晴天時でも強風の場合、運転見合わせになる可能性もありますのでご注意を。

http://www2.princehotels.co.jp/amuse/hakone-en/ropeway/

駒ヶ岳ロープウェーのHPからNEWSTPOICSの運行情報を見ていただくと確認ができます。

▲駒ヶ岳から見た富士山

山頂には箱根神社元宮(はこねじんじゃもとつみや)があります。

駒ヶ岳では古くから霊峰神山を拝し、山岳信仰が行われていました。

最近ではパワースポットとして注目され多くの観光客が足を運ぶ場所となっています。

▲箱根神社元宮と鳥居

近年、駒ヶ岳でも鹿の出没が確認されているため実態調査をしています。

山頂周辺の登山道に定点カメラを設置しており、定期的にデータの回収を行います。

箱根山の登山道の一部は、2015年6月の大涌谷の噴火の影響により入山規制にされています。

今回の様な調査で許可を得て立ち入りしています。通常は駒ヶ岳の山頂周辺の登山道は立ち入らないようお願いします。

駒ヶ岳に設置してある定点カメラ

赤外線センサーによりカメラの前で熱を発生する物体(動物や人)がセンサーの感知範囲内を移動すると、センサーが感知をして自動的に撮影をおこなってくれます。

カメラ位置は鹿がカメラの前を通りやすい環境を選び定点カメラを設置しています。

今回も無事にデータ回収を終えることができました。

▲駒ヶ岳山頂付近で確認できたメス鹿とオス鹿

箱根でも近年増えつつある鹿ですが、これ以上に増えないためにも鹿の実態調査を今後も続けていくことも重要だと感じます。

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