富士箱根伊豆国立公園
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2018年11月09日【富士山がある風景100選】三湖台・五湖台(富士五湖エリア)~紅葉真っ盛りの富士北麓を歩こう~
富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒
こんにちは。富士五湖の小西です。
富士山麓は紅葉が見頃です!
紅葉台からの富士山(撮影2018年11月8日)
今日は「富士山がある風景100選」の中から、紅葉と展望を楽しめる2ヵ所を巡るハイキングコースをご紹介します。
みなさん、長距離自然歩道の1つ「東海自然歩道」をご存じでしょうか?
東京都の「明治の森高尾国定公園」と大阪の「明治の森箕面国定公園」を結び、
国民共通の財産である美しい自然を誰もが心ゆくまで楽しむことができるように整備された
総延長1,697.2kmの自然歩道です。
(東海自然歩道連絡協会公式サイト http://www.tokai-walk.jp/)
1都2府8県をつなぐ「現代版東海道五十三次」とも言えます!
今回ご案内するハイキングコース「五湖台~三湖台~紅葉台」はその一部です。
かつては五湖すべてを見渡すことができた五湖台、樹海の眺めが圧巻の三湖台、モミジが美しい紅葉台と見どころが満載です。
色とりどりの樹々の中を歩く気持ちのよい歩道です(撮影2018年11月8日)
五湖台からの富士山。樹々が成長し、今では本栖湖と河口湖しか見られません(撮影2018年11月8日)
三湖台は私のお気に入りのひとつです。
ここからはなんといっても樹海が見渡せること!その広がりに圧倒されます。
約1200年の時を経て、富士山の噴火によって流れ出た溶岩の上にできた森を眺めながら食べるランチは何百倍も美味しいこと間違いなしです!
三湖台からの富士山(撮影2017年11月7日)
三湖台からの樹海の眺め(撮影2017年11月7日)
紅葉台はその名の通り、周囲に数多くのモミジが自生しています。
黄色、オレンジ、赤と色鮮やかな葉が目を楽しませてくれます。
通常は紅葉台から東海自然歩道を下りますが、この時期はモミジが多い林道を歩くのが
おすすめです!
モミジが多数自生している紅葉台(撮影2018年11月8日)
紅葉台周辺のモミジ(撮影2018年11月8日)
体力に自信のない方、時間のない方は車で紅葉台まで登り、三湖台まで歩くだけでも十分に楽しむことができます。晴れた日を狙って歩いてみてはいかがでしょうか?
*紅葉台までの道は未舗装路です。車で行かれる際は十分ご注意ください。
----------------------コース概要--------------------------
距 離:約8キロ
時 間:約4時間
最大標高差:最大約500m
コース詳細:鳴沢村役場HP
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++++++++++"富士山がある風景100選"とは+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
富士箱根伊豆国立公園指定80周年記念事業の一環として、国立公園内と周辺地域の代表的な富士山の展望地を"富士山がある風景100選"として選定しました。
その他の選定地などの情報につきましては環境省関東地方環境事務所のページをご覧下さい。
http://kanto.env.go.jp/pre_2017/80_1.html
http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html
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2018年10月31日紅葉の見頃を迎えています!(箱根地域)
富士箱根伊豆国立公園 箱根 池田興平
こんにちは!
今回は箱根にある金時山の紅葉を特集したいと思います。
少しずつ空気がヒンヤリと冷えてきた今日この頃ですが、箱根の仙石原地域は標高が600m程と高いため最低気温は9度と、かなり冷え込んでおります。
気温が下がってきた分、空気が澄んで展望が良く運動をする際には快適な温度ということもあり登山シーズンには好条件が揃っています。
金時山山頂付近に設置してある、登山者数カウンターのデータを回収するため登山をしてきました!
【中腹辺りの金時山】
空には雲がひとつもなく快晴の中登っていきました。
体感温度にして15度くらいでしょうか、運動をするには涼しくて快適に登れます。
金時山の登山道では秋の花が数多く咲いており、花を目当てに登られる方も多くいます。
【リンドウ】
【リュウノウギク】
【ホトトギス】
紅葉の方はというと、麓はまだ葉が緑の状態でしたが、山頂付近に近づくにつれ徐々に紅葉した木々が姿を現れはじめました。
【山頂付近でお昼ご飯を食べる登山客】
10月下旬現在では、全体に紅葉していなかったですが、今の時期は緑も混じり色が多様で美しいとも感じます。
箱根の金時山での紅葉の見頃を迎えるのは11月中旬頃です。
ちなみに金時山の登山者数は昨年29年度では、おおよそ105,000人程の登山者数がいました。
毎年の傾向として、年間通じて一番登山者数が多くなる月は、多くの登山者が涼しくて快適に登れ、紅葉が楽しめる11月になっています。
【金時山山頂からの富士山の眺望】
今の時期は空気がとても澄んでおり、雲も少ないため、山頂に少し雪化粧をした富士山の姿が見られます。
比較的夏よりも、秋、冬の方が山頂での富士山を見られやすいため、これからのシーズンぜひ金時山に足を運んでみてはいかがでしょうか!
2018年10月22日秋を見つけに(箱根地域)
富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎
こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。
だんだんと寒くなってきましたね。事務所がある箱根の湖尻周辺では、朝の気温が10℃を下回り始め、木々が色づき始め、いよいよ秋が始まってきたなーと実感しています。
今回は、事務所のすぐ裏手にある箱根ビジターセンター(以降:箱根VC)から姥子駅までの「自然探勝路」という自然を堪能できるコースのご照会です。片道15~20分、往復でも1時間かからない季節の草木や野鳥観察など手軽に自然を満喫したい方にうってつけのコースです。
↑コースマップ。箱根VCより配布している資料です。
私がオススメするのは、登りは箱根VCから石畳の坂道を経て姥子駅まで行き、下りは駅舎裏口から行くことが出来る散策路を経て金太郎岩展望台→金太郎岩を見て回り箱根VCまで戻るコースです(黄線のコース)。石畳が醸し出す歴史の重厚感と箱根らしい自然の中を散策出来るのがこのコースの魅力です。地図に明記した番号をご参考に以下の写真をご覧ください。
↑①木々の間に延びる石畳の坂路。
↑②金太郎岩展望台(左図)。下ると童話「金太郎」が投げたと言われる金太郎岩(右図)があります。
もう少し経てば、紅葉と芦ノ湖が眺望できる隠れた名スポットです。
↑③富士山がある風景100選No.2「箱根ロープウェー姥子駅周辺」事務所から一番近い登録地です。
また、足下は秋の花、枝先には実りの秋を感じます。
↑秋の花実コレクション
秋を彩る花実は今週から来週末頃までが見頃です。
是非、小さな秋を探しに箱根へお越しくださいませ!
~コース上での注意点~
・国立公園内ですので、動植物の採取はご遠慮ください。
・石畳は雨が降った翌日は大変滑りやすいです。通行にご注意ください。
・コースは一部複線化しています。箱根VCで地図と案内をお聞きの上、散策に行かれると安心且つ、より散策を楽しむことができます。
・朝方は気温が低いため、防寒着をご持参ください。
2018年10月18日10月14日(日)【バリアフリーで楽しむ秋の箱根】行事報告(箱根地域)
富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎
こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。
今回は10月14日(日)に箱根ボランティア解説員連絡会と共同開催した「バリアフリーで楽しむ秋の箱根」の様子をお伝え致します。
このイベントは当初、箱根ボランティア解説員連絡会の主催行事でしたが、平成21年度より環境省も協力して開催する共催行事としているものです。今回は降水確率が低いのにも関わらず、開催前に雨が降るというハプニングに見舞われましたが、開始時は晴れて無事開催することが出来ました。
場所は箱根ビジターセンター前のバリアフリー観察路で実施しました。
階段がなく、舗装路でゆったりと歩けるため、ご高齢の方、身体が不自由な方、小さなお子様も参加出来るイベントです。季節の花実を観察したり、紅葉を楽しんだりして、秋の箱根を満喫しました。
↑紅葉が始まり、とても和やかな雰囲気の中で開催できました。
↑豊作のガマズミの実。甘酸っぱい実りの秋ですね。
↑種子から仙人のひげのような毛が生えることから由来した「センニンソウ」
ふわふわの毛はとても気持ちが良いです!
↑拾ってきた落ち葉でステンドグラス作り
セロハンテープで台紙の裏に貼り付けて陽に透かすと・・・
↑こんな感じに出来ました!自然な色は素敵ですね!
↑今回のイベント中に感じたことを俳句にする「ハイクで俳句」
以下のような素敵な俳句が出来ました。
・ホンザンショウ 緑のじゅうたん きれいだね
・葉の陰に ムラサキの実 ひそやかに
・針さして それいけ開け 神輿草(みこしぐさ)
↑最後はパークボランティアのハーモニカ伴奏による童謡「紅葉」を全員で合唱しました。
ゆったりとした雰囲気に包まれながら、今回の観察会を終えました。
普段はあれを観察しなきゃ!これを見に行かなきゃ!と急ぎ足になってしまいますが、時間をあまり気にせず、ゆったりと観察出来るのも、とても良かったなと改めて認識しました。参加者も終始笑顔で楽しまれていましたので来年も是非開催したいと思います。
2018年10月04日南伊豆 子浦日和山遊歩道を歩く
富士箱根伊豆国立公園 下田 吉川貴光
【子浦日和山遊歩道 日和山】
伊豆半島の南伊豆町にある子浦日和山遊歩道は、1時間ほどで歩くことのできるハイキングコースです。伊豆半島の変化に富んだ地形と青い海を一望できます。
【妻良漁港】
昔、漁をするために天候や風向き、潮の流れを見る眺望の良い山であったことから日和山と名付けられました。伊豆の中でも特に南伊豆は岩礁地帯が多く、風も強く、航海者にとって最大の難所だったそうです。
【子浦日和山遊歩道 地層】
遊歩道を進むと、地層を近くで見ることのできる巨大な岩壁が現れます。海底に降り積もった火山灰や軽石などが作り出す縞模様の地層からは、昔、伊豆半島が海底火山だったことを彷彿させます。
【ころばし地蔵】
その先にあるのが、ころばし地蔵です。この地蔵を転がすと罰が当たり、海が荒れることから、風待ちで訪れた船客を引きとめるために転がしたとか。転がしすぎて割れてしまったのかは不明です。
【三十三観音石仏】
備長炭の原料で知られるウバメガシに囲まれた歩道を進むと、三十三観音石仏があります。今にも覆い被さってきそうな岩壁の中に三十三体の石仏が並ぶ光景は、少し怖いような、不思議な感じです。
南伊豆の素晴らしい景色をぜひ見に来てください。
(行き方:伊豆急下田駅~子浦→車・バス約50分)
2018年10月03日「アクティブ・レンジャー写真展」in箱根ビジターセンター(箱根地域)
富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎
こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。
本日より関東地方の国立公園 / 国指定鳥獣保護区で活動するARによる写真展
「アクティブ・レンジャー写真展-国立公園・野生生物フォトコレクション-」を箱根ビジターセンターで開始しました!
会場:箱根ビジターセンター内 多目的ホール
期間:10月3日(水)~31日(水)9:00~17:00(最終入場時刻 16:30)
写真は平成29年度に国立公園内で撮影した写真が対象のため、私の写真は展示されていませんが、箱根からは前任のAR2名(後藤、宍戸)の写真が展示されています。この他にも、ダイヤモンド富士、小笠原諸島の様子、日本最小のトンボなど、バラエティ豊かな写真ばかりです!お近くに来られた際は是非お立ち寄りください!
「クマに見える山」(前任:後藤AR撮影)
「風そよぐ秋の原」(前任:宍戸AR撮影)
↑展示の様子
↑富士箱根伊豆国立公園ブース
↑パンフレットコーナーには各国立公園のパンフレットやイベントチラシなどを配布しておりますので、宜しかったらお取りください。
また、今後のAR写真展の展示向上のため、ご覧になられた方にアンケートのご記入をお願いしております。
ご協力の程よろしくお願いします。
2018年10月03日アクティブ・レンジャー写真展【南伊豆町役場 湯けむりホール前】
富士箱根伊豆国立公園 下田 吉川貴光
アクティブ・レンジャー写真展が【南伊豆町役場 湯けむりホール前】で開催中です!!!
(場所:静岡県賀茂郡南伊豆町下賀茂315-1)
アクティブ・レンジャー写真展は、関東地方環境事務所管内の国立公園・国指定鳥獣保護区で活躍するアクティブ・レンジャーたちが現場で撮影した渾身の作品が展示されております。
【南伊豆町役場内湯けむりホール前 展示スペース1】
【南伊豆町役場内湯けむりホール前 展示スペース2】
壁一面に展示された写真は見応え十分です。展示物をご覧いただき、少しでも国立公園・国指定鳥獣保護区や我々の活動などに関心を持っていただければ幸いです。
【ミニ図書コーナー】
写真展示スペースの前に自然についての本を置いていただきました。
自然のことや動植物のことに興味がわいたらぜひ本も読んでみてください。
2018年09月26日【参加報告】箱根ビジターセンター特別イベント「芦ノ湖ハイク&クリーン」
富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎
こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。
先日9月12日に箱根ビジターセンターの特別イベント「芦ノ湖ハイク&クリーン」が開催されました。
↑チラシ
この活動は箱根ビジターセンターを運営しております(一財)自然公園財団箱根支部、箱根マウンテンリッパー様、湖尻観光協会様で構成されている「芦ノ湖ハイク&クリーン実行委員会」が企画されたものです。当所にもお誘いがありましたので、参加してきました。
↑活動の様子。
湖尻地区に面している芦ノ湖の湖岸沿いを中心に落ちているゴミや打ち上げられたゴミを回収しながら自然観察をする活動です。しかし、様々なゴミが打ち上げられているのに驚きました。
↑釣り糸などの釣り具関係
釣りの最中、どうしても切れて無くなってしまいますが、絡まって使えなくなってしまった釣り糸などは持ち帰るようにしましょう。その他にもルアーや芦ノ湖では禁止されているプラスティック製ワームなども回収しました。
↑発泡スチロール
劣化に合わせて波の影響で粉砕していました。全て手で取り除くのは困難でやむを得ず土ごと回収しました。
↑湖際より拾い上げたゴミ
サンダル、ビン、ペットボトルのキャップ、飲み物のフタ、あめ玉の袋
いわゆるうっかり落としてしまう「うっかりゴミ」も混ざっています。
出来るだけ鞄にしまったり、決められた場所へ捨てるようにしましょう。
参加者6名、約4時間の活動で軽トラック1杯分のゴミを回収することが出来ました。
少人数でもこんなに回収が出来るので、大人数だとより沢山のゴミが回収できるかと思います。
また、皆さまが「ゴミを持ち帰る」という気持ちがとても大事です。ゴミ箱がないからその場所に置いてくる(捨ててくる)のはやめましょう。
次回は12月に開催されるそうです。詳細は箱根ビジターセンターにお問い合わせください。
http://hakonevc.sunnyday.jp/index.html
少しでも綺麗になって箱根に生息する動植物が気持ちよく過ごせますように・・・。
2018年09月18日アクティブ・レンジャー写真展開催【ジオリア 伊豆半島ジオパークミュージアム】
富士箱根伊豆国立公園 下田 吉川貴光
待望のアクティブ・レンジャー写真展が今、伊豆半島でもっとも熱い【ジオリア 伊豆半島ジオパークミュージアム】で開催いたしました!!!
アクティブ・レンジャー写真展は、関東地方環境事務所管内の国立公園・国指定鳥獣保護区で活躍するアクティブ・レンジャーたちが現場で撮影した渾身の作品が展示されております。
展示スペースいっぱいに詰めこんだ写真や展示物をご覧いただき、少しでも国立公園・国指定鳥獣保護区や我々の活動などに関心を持っていただければ幸いです。
【伊豆半島ユネスコ世界ジオパーク 認定証】
世界的に貴重な地質遺産を通して、自然の保護や教育などを進めていく地域である伊豆半島ユネスコ世界ジオパークの拠点となっているところが、このジオリアです。ミニシアターや地質の観察コーナーなどがあり、楽しみながら学べるミュージアムとなっております。
伊豆半島にお越しの際は是非お立ち寄りください。
(※ジオリアは水曜日休館となっております。)
こんにちは、箱根地域から日記をお届け致します!
最近より一段と肌寒さを感じるようになった箱根ですが、紅葉が見頃を迎え、温泉なども楽しまれる観光客で連日多くの賑わいを見せております。
その中でも、箱根仙石原のススキ草原では、今の時期、黄金色に染め上げた最盛期のススキを見ようと多くの人が訪れる一大スポットになっています。
【仙石原ススキ草原11/8撮影】
9月、10月、11月にかけてススキの白い稲が風に吹かれる度に揺れる光景は、日本の秋らしさを感じます。
そしてススキ草原のすぐ向かいには、仙石原湿原が広がっており神奈川県内唯一の湿原環境になります。
【6月の仙石原湿原】
関東近県でも数少ない湿原環境ということもあり、特別保護地区に指定されています。
かつては多くの場所で見られたススキの原ですが、大きいスケールとなると神奈川県では仙石原のみです。草原は人の手が入ることで維持されているのですが、毎年3月頃に野焼きを続けることで、毎年美しい一面になびくススキの風景が見られます。
そして、この仙石原のススキ草原からは、2月、5月、8月、11月に湿原の様子を定点観察してモニタリング調査を行っています。
モニタリング調査は仙石原湿原における漕木伐採、ヨシ、ハコネダケの刈り取り及び、火入れ等の自然環境の影響による植生の遷移状況を把握するため、平成12年より継続して実施しています。
【8月のススキ草原】青草が生えていて夏らしい光景が見られます。
【11月のススキ草原】空気が寒々しくなり稲穂も白くなり秋の気配を感じます。
定点観察で見てみると3ヶ月経過しただけで、このように箱根の季節の移ろいが一目瞭然になりますね。
国立公園に訪れた際は四季折々の自然の美しさを存分に楽しまれて下さい!