ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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富士箱根伊豆国立公園

353件の記事があります。

2018年09月17日9月9日(日)【初秋の湯坂路と石仏石塔群を訪ねて】行事報告(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です!

 箱根はすっかり秋らしい、ひんやり冷たい風が吹くようになってきました。ススキが穂を出し始め、箱根地域で有名な「仙石原ススキ草原」も葉で緑一色だった草原が、先週から徐々に黄金色に染まり始めてきました。見頃まであともう少し・・・!その様子はまた後日アップ致しますのでご期待ください。

今回は9月9日(日)に箱根地域自然に親しむ運動の第6回目「初秋の湯坂路と石仏石塔群を訪ねて」を開催致しました。

=箱根地域自然に親しむ運動とは?=

箱根地域では一般の方により箱根の自然を知ってもらうべく【箱根地区 自然に親しむ運動委員会】(環境省・神奈川県・箱根町・(公財)神奈川県公園協会・(一財)自然公園財団箱根支部)が主催するイベントです。

今年度は9回の開催を予定しております。

内容は、鎌倉~室町時代にかけて造られた石仏や石塔が残る芦ノ湯付近を巡った後、古道「湯坂路」で自然散策をしながら小涌谷駅までトレッキングするイベントです。雨天が心配されましたが、無事開催することが出来ました。

↑今回のコース

 この回での魅力は「石仏石塔群」。この地域は昔「地獄」と呼ばれ天候が不安定になりやすく、強風や雨が多い地域だったことや火山活動による噴気や硫黄臭、山からの落石が絶えず発生していた場所だったからそう呼ばれていたそうです。いつぞや「地獄に落ちる」と恐れられていたため、地獄に落ちてもお地蔵様が救ってくださるよう願いを込めて、沢山の石仏石塔が造られたそうです。

↑出発の様子。先に見える御堂の中に石仏石塔群でシンボル的存在の「六道地蔵」が保管されています。

↑六道地蔵(約1300年に造立:国の重要文化財)

 高さは約7m以上もある輝石安山岩に丸彫りされた高さ約4mの磨崖仏(まがいぶつ)。

 磨崖仏とは自然の岩壁に彫られた仏像の事で、その時代から残る磨崖仏としては関東一の大きさを誇ります。

↑二十五菩薩像(約1293年から造立:国の重要文化財)

 国道1号線を挟み、岩に二十六躰半(阿弥陀如来像1躰、観音菩薩像1躰、地蔵菩薩像24躰半)が彫られています。幾年にも渡って彫られたと考えられたそうです。名の由来として「二十五菩薩像」の数に近いことからそうなぞられて呼ばれているそうです。着任してからこの場所に何回か訪れていますが、いつ訪れても言葉が出ないくらい圧巻の姿です。

石仏石塔群を巡った後は古道「湯坂路」で自然観察会です。

↑湯坂路の様子

秋の植物が花を咲かせ、とても良い雰囲気が漂っています。この道は、かの豊臣秀吉公が北条攻めの時の通った道でもあるそうです。

↑オミナエシ。秋の七草の一つ。黄色の花が特徴で、この時期は虫のレストランになります。

↑ヤマホトトギス。花の斑模様が野鳥の「ホトトギス」の腹の模様に似ていることからそう呼ばれています。

↑千条の滝(ちすじのたき)

 斜面から染み出た水が直接滝になっている地学的にとてもユニークな場所です。開催直前まで雨が降っていたため、水量はいつもより1.5割増し。普段は細い水筋がいくつも流れていますが、今日は滝らしい太い水筋がいくつも流れていました。

この後は小涌谷駅まで行き、解散しました。

参加者からは「身近にこんな石仏石塔群があったとは知らなかった」や「湯坂路の雰囲気がとても良かった」などのコメントをいただき、開催の成果は得られたかなと思います。

残る「箱根地域自然に親しむ運動」イベントは残り3回。

◆10月6日(土)「箱根火山を眺める、箱根外輪山ロングトレッキング」(主催:(一財)自然公園財団箱根支部)

◆11月6日(火)「紅葉の箱根路を訪ねて」(主催:環境省)

◆11月23日(金・祝)「箱根の冬鳥観察会」(主催:(公財)神奈川県公園協会)

他にもパークボランティアが主催する自然観察会もございます。

◆10月14日(日)「バリヤフリーで楽しむ秋の箱根」(環境省との共同開催)

◆10月27日(土)「芦ノ湖水門と歴史を訪ねて」

各イベントについてメールまたは往復はがきで申込を受け付けております。締切は各開催日より10日前ですので、ご注意ください。詳しくは下記のURL先をご覧ください。

http://hakonevc.sunnyday.jp/shitashimuundou.html#

ご参加お待ちしておりまーす!

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2018年09月12日子どもパークレンジャー(箱根地域)第3弾!

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

ご報告が大変遅れました。

先月8月22日に子どもパークレンジャー第3弾「子どもパークレンジャー箱根サマースクール2018~富士箱根伊豆国立公園の成り立ち~」の開催についてご報告いたします。

今回は箱根町が町内在住の小学3年生から6年生までを対象にした「箱根町子ども教室(自然体験)」の一環として開催致しました。

午前中のみのイベントでしたが、地図の上に乗って箱根地域や富士山、伊豆半島や伊豆諸島を探して地形の様子を学んだり、パズルを使って地質年代順に並べてみたりと、遊びながら楽しく学ぶことが出来ました!

↑静岡県全域および富士箱根伊豆国立公園管内が印刷された赤色立体図

↑赤色立体図に乗って箱根地域探し!見つけて外輪山や中央火山群の様子など上から箱根地域を観ることが出来ました。また印刷なのに立体に見えてくるのがとても不思議でした。

↑相原レンジャーによる国立公園の紹介

箱根ビジターセンター内の展示やパンフレットを使って箱根地域以外の場所(伊豆半島や伊豆諸島など)を紹介しました。共通点は「火山」だと紹介すると、子どもたちはとても驚いていました。

↑火山と地震の発生のメカニズムの説明。紙芝居になっているため、どのように噴火するのかとても分かりやすいものでした。

↑地質年代が分かる木製パズル

静岡県ですが、箱根外輪山の西側は静岡県のため、地質年代を把握するのにはうってつけのパズルです。

組み立ててみると国立公園内では伊豆半島が一番古く、次に箱根地域、最も新しいのは富士山というのが分かりました。

↑岩石クイズ

 第2弾でも行った4つの地域(富士山、箱根、伊豆半島、丹沢)の石がどんな特徴があるのか調べながらクイズに答えていくものです。前回も参加してくれたお子さんもいらっしゃいましたが、やはり富士山と箱根が難しいようで、復習となって良かったと喜んでいました。

今年度の子どもパークレンジャーのイベントはこれにて無事終了。参加した子どもたちが将来自然を守る仕事に就いてくれたら嬉しく思います。ご参加いただきありがとうございました。

来年度ももっと楽しいイベントを計画していけたらと思いますのでそのときはまた参加していただけると幸いです。今からどんなお子さんが参加してくれるかな?

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2018年08月31日富士山は車両、自転車進入禁止!

富士箱根伊豆国立公園 松岡宏明

皆さまこんにちは!沼津管理官事務所の松岡宏明です!

8月も終わりに近づいて、もう明日から9月になってしまいますね!早い!

そして、富士山閉山まであと1週間ほどになりました。最後まで計画的で安全・安心な登山を心がけてくださいね!

さて、皆さまは富士山登山中に下の写真のような看板を見かけたことがありますか?

△自動車・バイク等乗り入れ規制区域の看板

富士山はスコリアという砂礫で覆われていて、火山ならではの景観と貴重な植生(フジアザミ、オンタデ、コメツガ、シラビソ等)が広がっています。しかし、過去にオフロード四輪車やバイク、四輪バギー、自転車で貴重な植生がある場所に乗り入れてしまう人がいました。なので、この看板は、そのような人たちから国立公園の景観や植生を守る為に設置されたものです。

△富士山に広く分布している固有種のフジアザミ

今回の巡視では、非常に重要な役割を担う看板の位置情報の再確認、損傷等がないかの確認を行ってきました。

△看板の位置をGPSで調べてマッピングする

上の写真のように、看板の位置情報をGPSに落として、手元の地形図を見ながら確認していきます。とても広い範囲に点在していることから、根気のいる作業でしたが、そんな我々を癒してくれるのは富士山の雄大な風景でした。

△小富士からの富士山とピクニックを楽しむ利用者

上の写真は須走口五合目から自然休養林道に入ったところにある小富士からの風景です。夏の富士山も雄大でかっこいいですね!とても静かで、のどかな場所なので、ピクニックを楽しんでいる利用者もいました。このような方々をみているとなんだか気持ちがほっこりします。

しかし、オフロード車等が公園内に入ってきてしまうと富士山の景観や植生だけではなく、人々が自然を楽しむ機会やのどかな時間も失われてしまいます。

富士山は自動車・バイク等は乗り入れ禁止です!絶対にやめてください!

沼津管理官事務所 松岡宏明(まつおか・ひろあき)

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2018年08月28日お盆期間中の富士山について

富士箱根伊豆国立公園 松岡宏明

皆さまこんにちは!沼津管理官事務所の松岡宏明です!

閉山まであと二週間となりましたが、富士山は引き続き非常に賑わっています。

普段から登山者の多い富士山ですが、土曜日、日曜日、祝日の時期は特に混雑します。

△沢山の人たちで賑わう富士山

そして、山が混雑すると問題になるのは、やはりゴミの問題です。

大変悲しいことに私たちが巡視の際に回収したゴミの量は、登山者数が多いと増える傾向にあります。

そして、富士山が最も賑わうお盆の時期もたくさんのゴミが捨てられていました。

その様子については環境省と山梨県、静岡県が共同運営する富士登山オフィシャルサイト(http://www.fujisan-climb.jp/index.html)の富士山日記で、どんな種類のゴミが多いかをご紹介しました。

▼富士山のゴミ、少しの気遣いで減らせます!

http://www.fujisan-climb.jp/todays/diary/20180817_fujisannogomi.html

ただ、今回お盆期間中に巡視をした際には少し様子が異なっていました。前回が意図せず落ちてしまったと思われる小さなゴミやウォーキングポールの先端キャップ、手袋などが多かったのに対し、明らかに意図的に投げ捨てたと思われるコンビニ袋に入ったゴミや、使わなくなったビニール合羽を沢山拾いました。

大多数の方がマナーを守ってくださっている中で、少数の心無い人の行為に本当に悲しくなります。

△登山道脇に捨てられたゴミ(8月13日@須走ルート)

△登山道脇に投げ捨てられたゴミ(8月13日@須走ルート)

△回収したビニール合羽(8月14日回収分@吉田ルート)

一方で年々、海外からの登山者も増え、多国籍化しています。

国が違えば文化も違いますので、ゴミを捨ててはいけないというルールを知らない方もいるかもしれません。言葉も文化も違う方々にどのように国立公園のマナーを周知していくか、は今後の課題ですが、ゴミのない所にゴミは捨てづらいはずです。

また、富士山では「カントリーコード」という美しい富士山を後世に受け継いでいくためのルールが定められています。登山をする前に下記リンクから一読していただけると幸いです。

▼富士登山のルールとマナー

http://www.fujisan-climb.jp/manner/index.html

一人一人がゴミを拾い、持ち帰る、意識を持つことで富士山の景観が守られ、快適かつ安全に登山ができると思います。

みんなで美しい富士山を守っていきましょう!

沼津管理官事務所 松岡宏明(まつおか・ひろあき)

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2018年08月23日富士山のゴミ、少しの気遣いで減らせます!

富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒

今年の富士山シーズンも残り3週間ほどになりました。
日が短くなってきたり、トンボを見かけるようになったり、と早くも秋の気配を感じます。

8月5日(日)に環境省職員9名で清掃登山を実施し、合計9.15kgのゴミを回収しました。

当日は快晴でした(吉田ルート六合目)

登りながらのゴミ拾い

初富士登山の職員もいましたが、みんな笑顔で終わることができました

登山道に落ちているのはこんなゴミ!


こんなゴミ、あんなゴミ、拾ったゴミを分別すると、色々見えてきました。

拾ったゴミを種類別に分けてみました

落ちているゴミの中で特に多かったのは

  •  •飴の袋

 •ウォーキングポールの先端キャップ

 •ペットボトル(空ボトルも中身が入ったものも)

 •手袋、軍手

 •タオル、手ぬぐい

 •ティッシュ、ウェットティッシュ

このようなゴミの多くが意図せずに落としてしまったと思われますが、悪気がなくても落ちてしまえば同じゴミです。

そして、ゴミはゴミを誘発してしまいます。

「うっかりゴミ」は減らせます!


少しの気遣い・注意でこうした「うっかりゴミ」を減らすことができます。
登山者の皆さん一人一人が気を付けていただけると嬉しいです。

<飴の袋 / ティッシュ・ウェットティッシュ>

ポケットにいれたつもりが落ちてしまったり、ポケットから何かを取り出す時に飛び出してしまったりしていると思われます。

飴の袋:ちりも積もれば・・・です



<ウォーキングポールの先端キャップ>

本当に沢山落ちています。キャップがないと先端が尖っているため、周囲の人にあたった時などにも危険です。少しずつ緩んできてしまうので、緩んでいないかこまめにチェックしましょう。

ウォーキングポールのキャップ:黒くて目立ちませんが沢山落ちています

<ペットボトル>

リュックを置いた時に横のポケットから落ちてしまっているのをよく見かけます。

ペットボトルもよく落ちているゴミのひとつです



<手袋・軍手>

着けたり外したりが多いので、すぐ取り出せる所にいれておきたいアイテムですが、外した時に片方落としてしまったり、ポケットから落ちたりしてしまうことが多いと思われます。

手袋・軍手の山



<その他>

意外と多かったのが、スパッツ・ゲイターの靴の下に通すストラップです。長時間、砂礫地をズリズリと下山するため、こすれて切れてしまうと思われます。

スパッツ・ゲイターのストラップ

また、タバコの吸い殻や岩の下に隠したバナナの皮など、明らかなポイ捨ても見受けられました。

街も山もマナーは同じです

自然に還るものも捨ててはダメです

私たち一人一人が

「捨てない」

という意識を持って、みんなで美しい富士山を守っていきましょう!

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2018年08月20日箱根路から精進池にかけて(箱根地域)

富士箱根伊豆国立公園 三瓶雄士郎

箱根といったらやはり「温泉」「大涌谷(黒たまご)」「歴史(関所・旧街道)」が有名でしょうか。

このお盆休みもそれを目当てかは定かではないですが、箱根はとても賑わっています。

先日、台風12号の通過した直後に11月に開催行事の下見に行ってきました。

下見のコースは「県立恩賜箱根公園⇒旧街道⇒お玉ヶ池⇒精進池」の順で進み、道中には「旧街道」で有名な杉並木や石畳も含みます。台風後だったのもあって落枝や葉が散乱していましたが、特に斜面が崩れるといった大きな被害はありませんでした。

そして台風通過した直後にもかかわらず、多くの外国人観光客とすれ違い、天候にかかわらず来て楽しんでいただけていることにとても嬉しく思いました。

↑旧街道の杉並木。樹齢400年を超す大木が立ち並びます。休日にはたくさんの人が訪れ、関所と合わせて観光、散策される方が多いです。

↑小田原方面の道標。石畳と相まって歴史の重厚感が感じられます。

旧街道から外れ、精進池方面に進むと手前にお玉ヶ池が現れます。名の由来は、伊豆へ帰ろうと関所破りをして役人に捕まった「お玉」という少女が処刑され、その池で首を洗われたと言う悲しい伝説あり、いつしかそう呼ばれるようになったそうです。台風一過のおかげか、そんな風には思えないほどとても綺麗な場所でした。

↑お玉ヶ池。奥に見えるのは下二子山。山頂は特別保護地区に指定されている場所です。ゆったりとした時間が流れる素敵な場所でした。

↑周辺に咲くヌマトラノオ。水辺や湿地帯に上に伸びて咲く白く可憐な花です。

また、お玉ヶ池から約15分から20分の所に精進池があり、この周辺には鎌倉時代に彫られた石仏が多くあります。

↑精進池。奥に見えるのは駒ヶ岳。

この周辺で9月9日(日)に「初秋の湯坂路と石仏石塔群」という観察会を行います。

申込み締切は8月29日までなので、宜しかったら是非お申込みを!詳細は下記のページです。

http://hakonevc.sunnyday.jp/shitashimuundou.html#

また、今回のコースは約3時間から4時間程度で散策出来るコースです。

スタート地点とゴール地点にはどちらも駐車場があり、バスで行き来することが出来ます。

箱根フリーパスを使っても良し!車で来てどちらかに駐車してバスで戻ってきても良し!

オススメのコースですので、是非夏休み・シルバーウィークに散策してみてはいかがでしょうか。

※雨上がりの石畳はとても滑りやすいです。十分にご注意ください。

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2018年08月16日富士山のトイレチップ(協力金)のその後、、、!

富士箱根伊豆国立公園 池田興平

今回の日記は富士山頂にある公衆トイレの協力金(チップ)についての記事をお届けします。

登山者の皆様から頂いた、富士山頂の公衆トイレのチップの回収作業は

富士山環境保全協議会が行い、環境省がサポートしています。

(山頂公衆トイレ)

山頂公衆トイレは一回の使用につき300円のチップをお願いしています。

(回収箱にチップを入れる様子)

富士山頂の公衆トイレでチップの協力のお願いをしている背景としては山頂という特殊な環境下であるため維持費用が多く掛かるためです。
一般的に富士山のトイレは、オガクズやかき殻を用いたバイオ式のトイレであるためバイオにより一次処理後は廃棄物を麓まで運んでから処理します。
このような運搬費のほか、清掃要員の人件費や施設のメンテナンスなど多くの費用が掛かってきます。

詳しくは富士山オフィシャルサイトの【富士山のトイレ】を参照してください。

そしてトイレのチップは山頂から麓まで運搬されます。

ひとえに回収作業といっても、このように雲の上から運ばれてくると考えると、大変な労力がかかっているのだなと感じます。

それにしても、晴れ間の富士山頂からは絶景ですね!

そして五合目まで運ばれたチップを車に積み替えます。

このような作業工程を通常2、3週間程度に一回のサイクルで行います。

そのため回収するタイミングによってチップの重さは変わってきます。

今回の協議会によるチップ回収作業は

おおよそ100キロの重さのトイレのチップを回収できました。

さて、回収したトイレのチップはというと、、、

塵や埃をタオルでふき取る作業をします。

銀行に入金をする際に、機械が壊れないようにする目的があります。

100キロのものチップを次々ときれいにしていく作業は根気が必要とされますが、皆様から協力いただいたお金のため丁寧に作業をしてきます。

 

今後も世界遺産である富士山の環境保全のためと、登山者の皆様が安心して登山が出来るように、トイレ使用時にはご理解と、ご協力をお願いいたします。

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2018年08月16日天城山自然観察会―八丁池とブナの森を巡るコース―を開催しました!

富士箱根伊豆国立公園 松岡宏明

皆さま、こんにちは!沼津管理官事務所の松岡宏明です!

いきなりですが、811日(土)が何の日かご存知でしょうか?

この日は「山の日」という祝日で、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」日として成立した日です。以前にも記事にしましたが、沼津管理官事務所でも自然観察会を開催していました。

今回は、伊豆半島にある天城山周辺の森や八丁池をめぐるコースを、天城自然ガイドクラブという、いわゆるプロのガイドの方々に、このコースの案内をしていただきました!

東京や神奈川といった県外にお住まいの方や伊豆半島に住んでいる地元の方など36名に参加していただき、環境省のスタッフとガイドたちを合わせて総勢50人を超える大所帯で、5つの班にそれぞれガイドが二人以上つくという非常に豪華で規模の大きい観察会になりました。

△開会式の様子

ガイドの方からは道中の樹木や植物、そこに暮らす生き物たちの生態について、天城山周辺の地形や地質について、国立公園の保護地域に関する話や鹿による食害の問題(鹿が森の木の若芽や樹皮、草などを食べすぎることで森林における次世代の更新がうまく行われなくなり、結果的に山の保水力などを引き起こしてしまう問題)、なぜこの森林が重要なのかという根本的な問いなど、基本的な部分から難しいことまで優しく丁寧な言葉で説明をしていただきました。

また、参加者が実際に木と触れ合う時間も取られていて、参加者は樹皮に触れてみたり、においをかいでみたり、抱き着いてみたりされていました。その中でも人気だったのは、ヒメシャラの木で、この木の特徴として外樹皮がツルツルしていて、水が通る導管と外樹皮が近いため、人が触れると冷たく感じます。観察会当日は少し蒸し暑かったので、ヒメシャラの木に抱き着いてクールダウンしている方もいました。

△ヒメシャラと天城山における鹿による食害の説明を受ける参加者

※木幹の左下部分が鹿に食べられてしまった箇所

△抱き着いてみるとひんやり冷たいヒメシャラ

さらに、なんといってもこのコースの目玉はブナの巨樹で、中には名前をつけられるほどの名木もあり、参加者は写真を撮ったり、周囲を歩いてみたり、触ってみたりと思い思いの楽しみ方をされていました。

△天城山周辺のブナの特徴について説明を受ける参加者

△「精霊ブナ」を見上げて周囲をじっくりと観察する参加者

朝から夕方までどっぷりと天城山周辺の自然を堪能した参加者の皆さまに少しだけ観察会後に感想を伺いました。

地元の方々にお話を伺うと、「自分が住むすぐ近くにこのような素敵な場所があるなんて実感していなかった」、「魅力の再発見につながった」と語る方もいらっしゃいました。また、県外から来られた方からは、「自然との親しみ方を学ぶいい機会になった」、「幻想的なブナ林の風景に心癒されました」という話をされている方もいて、まさしく、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」を体感する日になったのではないでしょうか。

皆さまも伊豆半島や天城山周辺にお出かけしてみてはいかがでしょうか?

沼津管理官事務所 松岡宏明(まつおか・ひろあき)

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2018年08月16日子どもパークレンジャー(箱根地域)第2弾

富士箱根伊豆国立公園 箱根 三瓶雄士郎

暑い日が続いていますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。                      箱根地域は猛暑も過ぎ去り、さわやかな風が吹き抜け、どこか秋の様子を感じます。

今回は8月7日に開催した「箱根ジオパーク2018『国立公園を守る子どもパークレンジャーになろう』をご報告いたします。

午前は箱根ジオミュージアムで箱根火山群の成り立ちや火山の基礎知識についてスライドでの紹介や、お手製の実験器具を使った噴火実験や岩石の見極めクイズなどをして、箱根ジオパークの重要性・希少性を楽しく詳しく教えていただきました。

↑箱根火山群を教えてくださった学芸員の山口氏。映像を交えながら箱根火山の歴史を教えてくださいました。

↑噴火実験の様子。噴火したときに火口からどのように岩石が噴出するのか学ぶことが出来ました。写真は噴石が飛び出した時の様子。子どもたちが意外にも冷静なのが一番の驚きです・・・。

↑岩石クイズの様子。NPO法人ホールアース研究所 津田氏の解説の下、富士箱根伊豆国立公園+丹沢で見られる岩石クイズを行いました。写真は塩酸を垂らして石灰岩を見極める実験の様子。

午後は箱根ビジターセンターへ移動し、金太郎岩までの道のりを自然観察しながら散策したり、事務所前で第1弾でも行ったコーラでの噴出実験やホットケーキミックスを使った「マグマケーキ」作りをして、箱根の自然と岩石の成り立ちをについて美味しく、楽しく学びました。

↑箱根ボランティア解説員連絡会の太田氏による自然観察。赤いウィンナーのような物がぶら下がっているのが特徴の「ツチアケビ」やスギやヒノキの違いなど、箱根地域の動植物の紹介をしてくださいました。

↑金太郎岩の紹介。この岩はどこから転がってきたのか、この岩は火山岩なのかをNPO法人ホールアース研究所 津田氏が解説してくださいました。写真は金太郎岩の破片に磁石をくっつけて火山岩なのか調べている様子。

↑マグマケーキ作りの様子。溶岩から出来る石はなぜボコボコしているのか理解するため、ホットケーキミックスを使ってカップケーキを作り、膨張剤で生地が発砲している様子をマグマと火山ガスに見立てて解説してくださいました。

最後に相原レンジャーより国立公園の説明や今起きている箱根の環境問題について、箱根ビジターセンター内の展示を使用しながら分かりやすく説明してくださり、国立公園について、自然の大切さを教えていただきました。

↑「シカ問題」について解説している様子。「町内で見たことあるよ!」と声が上がっていました。

箱根での子どもパークレンジャーは残すところ、あと一回となりました。

箱根町内に住む小学校3年生から6年生が対象ですが、親子参加も出来ます。
第4回 平成30 年8 月22 日(水) 9:30~12:00
「子どもパークレンジャー箱根サマースクール2018~富士箱根伊豆国立公園の成り立ち~」

について開催致します。

前日の8月21日まで募集しておりますので、是非お申込みをお待ちしております!

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2018年08月14日夏を満喫!! 大大大人気の南伊豆弓ヶ浜!

富士箱根伊豆国立公園 下田 吉川貴光

伊豆半島の南伊豆を代表する浜といえば弓ヶ浜です。弓の様に弧を描く浜の形からそう呼ばれています。

全長1km以上の広々とした砂浜ですが、

【活気に満ちた夏の弓ヶ浜】

夏本番の8月になり、今、弓ヶ浜は人で溢れています。みんな夏の伊豆を満喫しようと朝早くから続々と海に人が集まり、お昼前には広大な砂浜が埋まっています。

【海水浴客で溢れる弓ヶ浜】

東京から約3時間ということもあり、関東圏を中心に多くの方が白い砂浜、澄んだ海を求めて弓ヶ浜を訪れます。夏と言えば伊豆の海というイメージはまだまだ根強いと感じます。

クラゲが少ない、海水温が高いと言われる伊豆半島の海は9月になっても泳ぐことができます。渋滞や混雑を避けてゆっくりと海水浴を楽しみたい方は時期を少しずらして来ても良いかもしれません。

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