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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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小笠原国立公園 小笠原

253件の記事があります。

2008年08月06日自然と共生するために

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

前回の問題の答えはお分かりですね。
答えは鯨類。イルカ・クジラです。
最近私も会いに行っていないので、近々行きたいです。
って、こんなこと言えるなんて小笠原ならではですね。

夏休みに入っている方々も増えてきて、小笠原に来島される人も増えてきました。
皆さん海へ山へと繰り出すかと思いますが、ひとつお願いがあります。

環境省では、貴重な動植物に恵まれた小笠原を後世に引き継ぐために必要な利用のための基本的なルールを、平成11年に東京都、小笠原村、有識者の方々のご協力を頂き、『小笠原を訪れるみんなのルール』として『小笠原カントリーコード』を定めました。

この小笠原の大自然を未来へ残すために、皆さんご協力お願い致します。

小笠原カントリーコード
~自然と共生するための10ヵ条~

1『貴重な小笠原を後世に引き継ぐ』
 貴重な動植物に恵まれた豊かな自然や、その中で育まれた独自の文化など小笠原の自然や文化について様々なことを学び、これらが後世に引き継がれるよう大切にします。

2『ゴミは絶対捨てずに、すべて持ち帰る』
 小笠原では、日頃から島内美化に努め、また、廃棄車両は島外に持ち出して処分しています。こうした島の人達の努力を見習い、ゴミの持ち帰り運動に協力します。

3『歩道をはずれて歩かない』
 歩道でない場所を歩くと、迷いやすいばかりか、植生を傷めることにもなります。歩道をはずれて歩かないようにします。道に不慣れな場合は地元のガイドさんなど地理に詳しい人と歩きます。

4『動植物を採らない、持ち込まない、持ち帰らない』
 海中も含め、自然の中で生きる多様な野生動植物は、小笠原固有の生態系の重要な構成員です。しかし中には繊細で傷つきやすく、過去に絶滅したり、現在、絶滅の危機に瀕している動植物など少なくありません。この貴重な生態系を保全するため、動植物は持ち込まず、持ち帰らず、野生動植物を採ったりしません。

5『動植物に気配りをしながらウォッチングを楽しむ』
 小笠原ではホエールウォッチング、バードウォッチングなど自然観察が盛んです。こうした楽しみ方が、いつまでも続けられるよう、出来る限り、動植物に影響を与えないような見方や楽しみ方を心がけます。

6『サンゴ礁等の特殊地形を壊さない』
 サンゴ礁などは小笠原の自然を語る大切な歴史の証人です。地形について学び、大切にします。

7『来島記念などの落書きをしない』
 小笠原では看板類が少なく、自然と一体となったすっきりとした景観が魅力の一つです。来島記念などの落書きは、この美しい景観を傷つけることになるので、絶対しません。

8『全島キャンプ禁止となっているので、キャンプはしない』
 小笠原では全島でキャンプが禁止されています。自身の生命は身体の安全はもとより、小笠原の美しい自然と静かな村民生活を守るためにも、宿泊には旅館や船を利用し、キャンプは絶対にしません。

9『移動は、できるだけ自分のエネルギーを使う』
 島内では、なるべく自転車に頼らず、できるだけ徒歩や自転車など自力移動を心がけ、のんびりと小笠原を楽しみます。

10『水を大切にし、トイレなど公共施設をきれいに使う』
 小笠原では水は大変貴重でかけがいのないものです。水は大切に使い無駄にしません。また、トイレをはじめ、公共施設の汚れや破損は、ちょっとした不注意が原因になります。後から使う人達が不快にならないよう一人ひとりが気をつけて使います。



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2008年08月01日小笠原の哺乳類

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

8月になり夏真っ盛りになりましたね。
皆さんお出かけの際には熱中症等には、十分お気を付け下さい。

突然ですがここで問題です。
小笠原の哺乳類で固有種と言えばなんでしょうか?

答えは、「オガサワラオオコウモリ」←国の天然記念物です。
唯一の固有の哺乳類です。
彼らは夜な夜な血を求め飛び回り…
ってことはなく、フルーツが好きなとっても可愛いコウモリです。


では、小笠原の哺乳類で外来種と言えば何でしょうか?

答えはいっぱいありますね。
ヤギ、ネコ、イヌ、クマネズミ、ヒトなど
特に野生化した外来種は小笠原の自然環境に悪影響を及ぼしています。
元々ヒトに連れて来られ昔は有用、今は無用だなんて何とも哀れな子たちです。


それでは、小笠原の哺乳類で広域分布種と言えば何でしょうか?

彼らは23種類も小笠原で確認されています。
小笠原に来るほとんどの人たちは、彼らに会いに来ていると言っても過言じゃないでしょう。
彼らと一緒にいると、とても癒されます。

さて、何でしょ~うか?

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2008年07月11日竜宮城の入口?

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

こんにちは。小笠原アクティブレンジャーの沼田です。
みなさん七夕には何を願いましたか?
僕はウン十年ぶりに短冊に願い事を(いっぱい)書いて笹に飾りました。
7日は天気も良かったので天の川がくっきり見えました。
☆彡もたくさん流れました。

先日は父島の海中調査に行ってきました。
この時期に海の調査は大歓迎ですねー。
水温も上がって透明度も上がるので、海に入っててとても気持ちいいです。
この日は素潜りをしてサンゴの様子などを写真に収めていました。
そしたら、何とっ!!

サンゴの下に大きなカメが昼寝をしていました。
最初見た時は挟まって動けなくなっていたのかと思いましたよ。
カメのすぐそばまで接近しても動じなかったので、きっとここは竜宮城の入口なのでしょう。

小笠原には他にもまるで竜宮城にいるみたいなところが何ヵ所かあります。
だいたいそれらは国立公園の海中公園地区に指定されています。
これからの季節、小笠原にお立ち寄りの際にはゼヒ海中公園でシュノーケリングすることをお勧めします!

アオウミガメ

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2008年07月01日シマカコソウ

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

シマカコソウ(島夏枯草)
夏に枯れる草とあるように、冬に花咲いて夏に枯れると図鑑に載っています。

が、つい先日1年ぶりに生息地に調査に行ったら、1株花が咲いていました。
シマカコソウの生息地はたやすく見に行ける所に自生していないので、そうそう見れるチャンスがないのです。
まさか夏も始まったこの季節に花を見れるなんて!ビックリです。

そして、シマカコソウの数も激減していたのにもビックリしました。。。
去年の半分ぐらいしか見当たりません。
数が減った原因はノヤギの食害、ホナガソウ(外来種)の侵入によるものですが、シマカコソウは(なぜか)今にも崩れそうな崖に生育しているので、雨や台風による被害もあります。
ノヤギがホナガソウを食べてくれるのが1番いいんですけど、どうやらノヤギはホナガソウが嫌いみたいです。

くしくも、先日取りまとめた「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令の一部を改正する政令(案)」の中で、シマカコソウは国内希少野生動植物種の指定の1種となりました。
またいずれその指定が解除される日を願いつつ、万全な保全活動を行ってきたいと思います。

シマカコソウ

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2008年04月30日島ネコ マイケルの大引っ越し

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

この度、『島ネコ マイケルの大引っ越し~ヒトとペットと野生動物が共存できる社会をつくる人たちのお話~』を発行します。

この絵本に描かれているのは実際にあった話です。
海鳥の繁殖地である南崎では年々数が減ってきていて、たくさんの海鳥の死骸が発見されました。
犯人を確かめるために自動撮影カメラを設置して写ったのがこの絵本の主人公のマイケルです。
そこで、各行政機関・地元研究者・住民が一体となりネコを捕獲しました。

捕まったマイケルはとても興奮し暴れていて、その姿はまるで野生のトラのよう。ネコって、こんなに怖い動物なんだと初めて思いました。
我々だけではネコを馴化することが難しいので、東京都獣医師会に所属する獣医師に相談したところ、「鳥は小笠原でしか生きられないけど、ネコは都会でも幸せになれる。」そう言って頂いて、ネコを引き取って頂けることになりました。

小笠原は希少な鳥や、貴重な鳥の繁殖地があります。
また、人間も住んでいるのでペットもいます。
しかし、心ない人達により捨てられたネコは餌を求め、さまよい、鳥達の繁殖に容易に入ってしまいます。
狭い島ゆえ、こういうことが簡単に起きてしまうのです。

ヒトとペットと野生動物が共存できる社会づくり。
いつかこんな社会ができると願いつつ、取り組んでいる人たちのお話です。

詳細は下記URLにもありますので、ご参照下さい。
http://c-kanto.env.go.jp/to_2008/0423a.html

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2008年04月17日TV放映のお知らせ

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

小笠原アクティブ・レンジャーとして2年目を迎えました。
今後もより一層、小笠原の自然環境保全に邁進して行きます!

来る4月20日NHK総合19:30~20:00に『ダーウインが来た!生きもの新伝説』という番組でアホウドリについて放映があります。

アホウドリ
またの名をアルバトロス
国の特別天然記念物。
翼を広げると2mにもなりその飛ぶ姿は優雅でとても美しいです。
でも飛ぶ前には助走をつけないと飛び立てません。
それゆえ、人による乱獲により絶滅寸前に追い込まれました。

しかし、熱心な研究者の方々の保護活動により、今は2000羽近くにまで増えてきています。
増えてきましたけど、また別な問題があります。
アホウドリが繁殖する伊豆鳥島は火山島。
いつ噴火するか分りません。
噴火してしまったら、一気に絶滅してしまいます。
ですので、以前はアホウドリがたくさんいた小笠原諸島の聟島(むこじま)へ引っ越しさせようとプロジェクトが動いています。

そんな様子が放映されるので、ゼヒご覧ください。

4/20 NHK総合 19:00~20:00
4/22 BS2   15:00~15:30
4/23 NHK総合 03:00~03:30←再放送


アホウドリ

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2008年03月12日春の訪れ

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

小笠原も最近暖かくなり花もいろいろ咲いてきて、春の訪れという感じがします。
ムニンツツジ、ムニンツレサギソウ、ムニンタツナミソウ、デイゴ(島名:ビーデビーデ)、カエンボク、アマリリスなどなどが咲き始めています。
その中で珍しいものを一つ紹介します。
それは『シマウツボ』
魚ではありませんよ。(同名のウツボもいますが)

固有種であり、ハマウツボ科の寄生植物です。
草丈は10~15cmほど。
花の時期だけ地上に出てきます。秋にも咲きます。
見た目は黄金色した(黄色い)フキノトウって感じですかね。
和名のウツボの由来は、魚のウツボに似ているから…というわけではなく、花穂の形がうつぼ(靫)という矢を入れて背中に背負う武具に似ているからと言われています。

環境省のレッドデータブックではEN(絶滅危惧ⅠB類:ⅠA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種)に指定されています。
なぜ数が減ってきているのか?それはノヤギが好んで食べているから。
10cmそこそこじゃ、パクっと全部食べられちゃいますよねー。
周りの植物より先に食べられているので、きっとヤギ好みなのでしょう。

聞いた話によると、シマウツボにはどんな昆虫(送粉者)が訪れているのかまだ不明みたいです。
ひょっとしたら、あなたが第一発見者になれるかも・・・


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2008年03月05日お引っ越し

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

今回も鳥のお話です。
小笠原の冬はいろんな渡り鳥が来るので、鳥好きの方は冬に来るのがお勧めですよ。

北太平洋最大の海鳥であるアホウドリ。
最近よくテレビや新聞に載っているので、よく耳にすることが多いかと思います。

絶滅の危機に瀕しているアホウドリ。
19世紀前半までは500万羽いたけど、19世紀後半には乱獲によって500羽あまりまで減ってしまいました。
一時は絶滅したかと思われましたが、今繁殖が確認されているのが伊豆鳥島と尖閣諸島のみ、その数は2000羽と300羽ぐらい。
保護活動のおかげて着々と増えてきていますがひとつ問題があります。

伊豆鳥島は火山島。
いつ噴火するか分らない島。
噴火してしまったら、せっかく増えたアホウドリも一気に絶滅してしまいます。
尖閣諸島もいろいろな問題があり保護増殖事業を行えません。
そこで第3の繁殖地を!ということで、昔アホウドリが住んでいた小笠原諸島の聟島(むこじま)が選ばれました。

伊豆鳥島から雛10羽を聟島に運んできて、巣立つまで人間が親代わりになり子育てをします。
去年は試しにクロアシアホウドリの雛を育てて、無事巣立ちました。
巣立って戻ってくるのは5年後…
無事繁殖に戻ってくることを祈りつつ、そして聟島がアホウドリの楽園に戻ることを祈りつつ、アホウドリの成長を見守っていきたいと思います。

アホウドリの雛たち

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2008年02月27日見ましたっ!

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

先日、といっても1ヵ月も前ですが、アカガシラカラスバトの保全を目的とした「アカガシラカラスバト保全計画づくり国際ワークショップ」が年1月10日~12日に開催され、無事終了しました。
約3日間朝から夜まで、各専門家・各行政機関・地域住民みんなで熱い議論を交わし、アカガシラカラスバト(通称”あかぽっぽ”に決定!)の保全のためにできることを取り決めました。
詳細は下記のホームページにありますので、ご覧下さい。
http://ogasawara.or.jp/karasubato/index.htm

そして今、あかぽっぽの保全の為、取り決めた目標にむけ、行動を起こしています。
その一環として先日、山に調査に入ったら、何とっ!初めてあかぽっぽとご対面しましたっ!!
光沢がかってとてもキレイな鳥でした。
見たらなんだかとても幸せな気分になりました。

やはり実物を見ると、よりあかぽっぽに親近感がわきますね。
そしてより守ろうという気持ちが沸いてきました。

イルカ・クジラも魅力的ですが、この世界で4,50羽しかいなく、かつこの島にしかいないあかぽっぽもよろしくお願いします!


餌をついばんでいるあかっぽっぽ。
首の動きが速いのでなかなかピントがあった写真を撮るのは難しいです。

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2008年01月09日明けましておめでとうございます。

小笠原国立公園 小笠原 沼田伸一

新年明けましておめでとうございます。
本年もアクティブ・レンジャー日記をよろしくご愛読お願い申し上げます。

初日の出はあいにくの天気で拝むことはできませんでしたが、
元日から(少し荒れた)海に繰り出して、イルカとクジラとマンタに新年の挨拶をしてきました!

今年も小笠原の自然環境保全に努めていきますので宜しくお願い致します。
ぜひ皆様も東洋のガラパゴスと呼ばれる小笠原へ足を運んで下さい。
きっと素敵な出来事が待ってますよ!

Happy New Year!!!

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