ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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富士箱根伊豆国立公園

353件の記事があります。

2018年03月09日南伊豆の春が咲く 菜の花と河津桜

富士箱根伊豆国立公園 吉川貴光

今回は南伊豆町の河津桜をご紹介します。 

(2018/2/28 菜の花と河津桜)

今年は冬の寒さが厳しかった影響で、河津桜の見頃が例年より2週間前後遅れたようです。

3月に入り、いよいよ見頃を迎えようとしています。

南伊豆町青野川沿いの河津桜は、一面を埋め尽くす黄色い菜の花と一緒に見られるところが 

魅力となっています。

(2018/2/28 青野川の河津桜)

河原が菜の花で黄色く染めるまでにはもう少しかかりそうです。 

河津桜も日陰のところは、まだまだといった感じです。 

これから全体が見頃となるにつれてもっともっと綺麗な風景になっていきます。 

(2018/2/28 青野川沿いの歩道)

お昼時には、みんなベンチや河原に座り、桜を見ながらお弁当を食べていました。

人力車が走っていたり、写真を撮っていたり、ランニングしている方やおしゃべりしながら散歩する方など、観光で来ている人も地元の人も楽しめるとても温かい雰囲気に包まれたお花見所です。

(2018/2/28 青野川の河原)

陽気が暖かくなってきてマガモたちが気持ちよさそうにお昼寝していました。

伊豆半島はもうすぐ春です。

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2018年02月20日みんなで富士山を美しく

富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒

こんにちは。富士五湖自然保護官事務所の小西です。
今回は、秋から冬にかけた参加した清掃活動についてご報告します。


【富士山吉田口環境保全推進協議会 一斉清掃(10月31日 場所:吉田口遊歩道)】


富士山の吉田口の山小屋や行政機関で構成された協議会での活動の一環で、毎年場所を変えて清掃活動しています。

今回の清掃場所は、麓から富士山頂まで続く吉田口登山道と平行して作られた麓の遊歩道です。
利用者が少ないため、ゴミはさほど無いと思っていましたが、古いゴミや不法投棄されたタイヤが見つかりました。結果的にトラック1台分ほど回収することができました。

遊歩道脇のゴミを拾う山梨県富士山レンジャー

回収したゴミ

【富士山麓環境美化推進ネットワーク 清掃活動(1月18日 場所:東富士五湖道路側道)】


山梨県側富士山麓での不法投棄を撲滅するため、行政や民間が一体となって監視・啓発活動をしていこうという主旨で作られた組織です。

昨年度の会議で、高速道路脇の側道に大型トラックが駐車していて、ゴミのポイ捨てが多いとの声があり、今回はそれを受け側道での清掃活動を実施することとなりました。

当日は官民多くの人が参加しました

側道脇のフェンス沿いを清掃するメンバー

実際、歩いてみるとフェンス周りにはコーヒー缶やタバコの吸い殻など、ポイ捨てと思われる
細かいゴミが目立ちました。

ただ、少し広くなっている場所には、タイヤやテレビも投棄されていました。

木の根元に4本のタイヤが捨てられていました

ポイ捨てと思われる細かなゴミ

テレビなども回収されました

不法投棄をさせないためには、「監視の目」があるということを投棄する人たちに認識させるということも大きな抑止力になります。そういう意味でも、このような活動している姿を定期的に見せることも大切だと感じました。

こうした活動の結果、以前に比べ不法投棄は減ってきており、古いゴミを回収していけば、確実に富士山麓のゴミは減っていきます。

「ゴミゼロ」には引き続き地道な活動が必要です。

この活動の輪をもっともっと大きくしていきたいです。

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2018年02月19日【富士山がある風景100選】金時山(箱根周辺エリア)

富士箱根伊豆国立公園 宍戸弘城



神奈川県南足柄市・箱根町・静岡県小山町の境にある金時山(1,212m)には、年間10万人以上もの人たちが訪れ、2軒の茶屋がある山頂はいつも沢山の人で賑わっています。

そんな金時山から眺める富士山は、裾野がなだらかに広がり、ゆったりとした印象を受けます。

山中湖などから見るごつごつとした力強い富士山とは雰囲気が異なります。

山中湖から見た富士山


金時山から見た秋の富士山

1年を通して営業を続けている茶屋の方によると、山頂から富士山が見える日は年間の約31程度だそうです。

中々はっきりとした姿を見せてくれない富士山ですが、昔の人が富士山の雲によって天気を予想していたように、時には特徴的な雲が出現したりもします。

事前に富士山と雲の関係を勉強をしていくのも面白いかもしれませんね(運が良ければこんな景色も!<富士山麓編②>)。

金時山から見た富士山と吊るし雲(発生すると雨になる確率が高いと言われている)

また、運良くくっきりと晴れた日には、遠くに南アルプスの山々が確認できます。

日本で1番高い富士山(3,776m)に加えて、2番目に高い北岳(3,193m)まで見られたらとてもラッキーですね。


南アルプス


北岳

金時山には何回も登る常連客の方も多く、すでに数百回、数千回登っている方もいらっしゃいます。

1~2回登ったことがあるあなた、金時山の魅力に気づくのはこれからですよ!



++++++++++"富士山がある風景100選"とは +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

富士箱根伊豆国立公園指定80周年記念事業の一環として、国立公園内と周辺地域の代表的な富士山の展望地を"富士山がある風景100選"として選定しました。
その他の選定地などの情報につきましては環境省関東地方環境事務所のページをご覧下さい。
http://kanto.env.go.jp/pre_2017/80_1.html

http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html






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2018年01月25日明神ヶ岳の植生復元

富士箱根伊豆国立公園 宍戸弘城

前回の日記で明神ヶ岳からの富士山の景色をお伝えしました。

今回は明神ヶ岳の植生復元について書きたいと思います。

明神ヶ岳周辺の稜線付近は、昔から自然の崩壊地が存在していました。

しかし、ハイキングコースとして人気の高い明神ヶ岳において、展望も良く、休憩地として使われる山頂部付近は、踏圧等による土壌浸食が発生し、裸地の拡大、またそれによる植生の劣化や景観の悪化が懸念されていました。

そこで2009年に、南側の一部斜面でボランティアの方々の力を借りて、「ササ束による土留工」、「周辺の種子を含む土を詰めた土のう」を設置し植生回復を図りました。

200910

2009年秋~冬撮影

201710

施工した箇所のササ束は消失しましたが、一部の植物が根付きました。現在では、施工初期に被度が高かった12年生草本(コブナグサなど)が減少し、多年生草本、木本類(フジアザミ、ササ類など)の被度が高くなってきています。

また2011年には南側の別の斜面で、「ササ束+土のう」、「緑化ネット+播種」など複数の手法で植生の回復を試みました。


200910

20114

201710

この斜面では、緑化ネットによる植生回復はうまくいきませんでしたが、周辺の種子を含んだ土のうから成長したススキやリュウノウギクなどの植物が残りました。

また2014年には、尾根平坦部の登山道の整備、緑化ネット張りなどを行いました。人の立ち入りの制限により、ササ類などが順調に回復してきました。

20107

20177



20107

20166

数年ぶりに訪れた登山者の中には、山頂の変化に驚かれる方もいます。

年々変わっていく山頂の様子もあわせて、明神ヶ岳登山をお楽しみください!

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2018年01月24日箱根の雪景色

富士箱根伊豆国立公園 後藤香奈

氷点下の気温が続く箱根ですが、天気の良い本日の様子を少しだけお届けいたします。

先日22日の降雪の様子です。

本日24日の積雪の状態です。

積雪は17cmほどで、私の手で測ると、手首まですっぽりと雪に埋まってしまいました。

箱根ビジターセンターの周りでは、飼い犬やお子さんと一緒にソリ遊びを楽しむ声が聞こえてきます。全員、全身真っ白になりながら、顔を赤くして見通しの良い傾斜を滑っています。長距離下るにはテクニックが必要ですね!箱根ビジターセンターでは無料でソリを借りれますので、お近くを通った際は是非寄ってみてください♪

また雪が降った時の醍醐味の一つ、「動物のあしあと探し」を今年も実施しました。今年は野鳥の足跡が多く、雪の中キラキラと光っていましたよ。

防寒と足元をしっかり確認して、皆さんも今しか見られない景色を見るために、是非外に出てみてください!

それでは、箱根の今をお届けいたしました。皆さんがまた箱根に来られるのをお待ちしております。

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2018年01月18日圧巻の300万本!! 伊豆下田の水仙

富士箱根伊豆国立公園 吉川貴光

伊豆下田の冬の主役といえば、爪木崎に咲く水仙です。現在、見頃を迎えている水仙をご紹介します。

(下田市須崎 爪木崎海水浴場)

爪木崎に足を踏み入れると、辺り一面を白く染める綺麗な水仙が飛び込んできます。

周りに咲くアロエの花や青い海がさらに水仙を引き立てます。

 

(下田市須崎 爪木崎海水浴場 水仙)

近くで見ると白い花びらと黄色いラッパの様な花びらがなんともかわいらしいです。

風が吹くと水仙の甘い香りが漂います。

 

(爪木崎灯台)

爪木崎の見所は、水仙だけではありません。丘を上がっていくと、立派な灯台が立っています。

真っ白で、すらっとした爪木崎灯台が青空に映えます。

 

(柱状節理)

海辺では、特徴的な形をした岩を見ることができます。

これは溶岩が冷え固まる際に、縮んで柱状に割れた柱状節理です。

綺麗な風景だけでなく地球の神秘を感じることができます。

 

(下田市須崎 爪木崎海水浴場)

約300万本もの水仙が咲き誇る下田爪木崎水仙まつりは2月10日まで開催しています。

見頃は1月中旬~2月上旬となっております。

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2018年01月09日国立公園・野生生物フォトコレクション【伊豆半島 下田 開催】

富士箱根伊豆国立公園 吉川貴光

国立公園・野生生物フォトコレクション -アクティブ・レンジャー写真展-

が1/5~1/23まで下田市立図書館(静岡県下田市4丁目7-16)にて開催しています。

関東地方のアクティブ・レンジャーたちが現地で撮影した写真からは、各地域の特色や撮影者の個性がにじみ出ています。綺麗な写真だけでなく、様々な角度から自然を切り取った作品が並んでおります。

(下田市立図書館1階)

開催地の下田市立図書館の方々が飾り付けやかわいらしい動物などを作ってくださり、見ていてとても楽しい写真展になりました。

(下田市立図書館1階)

自然や環境に関する図書のコーナーもありますので、

写真を見て、興味を持たれた方はぜひ本を手にとってみてください。

(下田市立図書館 階段)

写真は図書館内全体に展示してあります。

入り口近くのコーナーだけでなく、1階の奥や階段、2階と各所に展示してありますので、

全部の写真を探してみてください。かわいい動物たちが案内してくれます。

(下田市立図書館 階段踊り場)

我々の働く地域の素晴らしい風景や生き生きとした動植物の姿をぜひ見に来てください。

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2017年12月26日伊豆下田の冬の風物詩

富士箱根伊豆国立公園 吉川貴光

12月も後半になり、一段と寒くなってきました。 

伊豆半島は、温暖な気候ですが海からの風が強く体感的にはとても寒いです。

この時期になると、あちこちでよくみかけるのが、アロエの花です。  

 

  

(下田市白浜 アロエの里) 

一本にょきっと伸びた花軸の先にはたくさんの赤い花がつき、その特徴的な見た目がとても目を引きます。 

 

   

(下田市白浜 アロエの里) 

下田市白浜のアロエの里では、現在アロエの花祭り(12/1~1/8)が開催中です。 

大きなアロエの花がこれだけたくさんあるとちょっと圧倒されます。 

 

  

(白浜大浜海岸) 

下田の白浜といえば、白浜大浜海岸。

夏は、大勢の人で賑わっていましたが、冬は、とても静かな海です。

底が透けて見えるほど綺麗な海を見ていると思わず海辺を散歩したくなります。 

 

  

(白浜大浜海岸) 

日の光が波に反射して、キラキラ輝いていました。

冬場はもちろん寒くて泳げませんが見るだけでも来る価値ありです。

   

(下田市須崎 爪木崎海水浴場) 

そしてなんといっても下田の冬の風物詩といえば水仙です。

下田爪木崎水仙まつりも現在開催中(12/20~2/10)です。一部花を咲かせている箇所がありましたが、 

全体を見るとまだまだといった感じ。例年1月上旬に最盛期を迎えます。

水仙の花でいっぱいになった景色が待ち遠しいです。

次回は満開の水仙をお届けいたします。

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2017年12月26日【富士山がある風景100選】竜ヶ岳(富士五湖エリア)

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

こんにちは、富士五湖の小西です。2017年も残すところ1週間を切りました。

みなさんにとって2017年はどんな1年だったでしょうか?

2017年最後の「富士山がある風景100選」は、竜ヶ岳(山梨県富士河口湖町/身延町)を紹介します。


富士五湖の中でも一番の透明度を誇る本栖湖の西側に位置する竜ヶ岳(1,485m)は、山梨百名山のひとつで、富士山や南アルプスの眺望を楽しむことができる山です。

晴れた日には右手に駿河湾も望めます


山梨県と静岡県の県境に位置する山ですが、西暦864年の貞観噴火による溶岩の上に形成された青木ヶ原樹海(写真左側の森)と、溶岩の影響を受けなかったため酪農が盛んにおこなわれている静岡県側(写真右側)の違いがよくわかります。

また、富士山には山頂以外の噴火口が山腹に100以上あると言われていますが、その多くは北西-南東のラインに並んでいます。竜ヶ岳からは北西ライン上にある側火山を見ることができます。上の写真で、富士山の右側の裾野はきれいなラインですが、下の写真の左側はかなりボコボコしているのがわかると思います。これらが全て噴火した跡なんです。

遠くから見ると分かりづらいですが、山腹は実はかなりボコボコしています


年末年始にダイヤモンド富士が見られる絶好スポット!



1年を通じて多くの人が訪れる竜ヶ岳ですが、お正月の前後1週間に富士山の山頂から日が昇る「ダイヤモンド富士」が見られるんです!



限られた場所で限られた期間しか見ることのできないダイヤモンド富士

富士五湖周辺には、富士山の眺望を楽しめる山は数多くありますが、「ダイヤモンド富士」が見られる山は多くはありません。それもお正月前後のタイミングで見られるというのはやはり特別ですよね。

山頂から日が昇ってくるのは7時40分前後ですが、6時過ぎ頃から空が徐々に白み始め、富士山のシルエットが浮かび上がってきますので、時間に余裕を見て登ることをおすすめします。また、山頂まで行かなくても、中腹にある展望台からも見ることができます。

竜ヶ岳の情報:山梨県HP


【訪れるみなさんへ】
日の出前ですので、相当冷え込みます。また、登山道が凍結している可能性もありますので、充分な防寒対策と軽アイゼン、ストックなど準備をして登ってください。

++++++++++"富士山がある風景100選"とは+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
富士箱根伊豆国立公園指定80周年記念事業の一環として、国立公園内と周辺地域の代表的な富士山の展望地を"富士山がある風景100選"として選定しました。
その他の選定地などの情報につきましては環境省関東地方環境事務所のページをご覧下さい。

http://kanto.env.go.jp/pre_2017/80_1.html

http://kanto.env.go.jp/to_2017/post_94.html

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2017年12月21日【富士山がある風景100選】明神ヶ岳(箱根周辺エリア)

富士箱根伊豆国立公園 宍戸弘城



本日は神奈川県の箱根町と南足柄市の境に位置する明神ヶ岳(標高1,169m)をご紹介します。

明神ヶ岳からの景色の特徴は金時山越しの富士山を眺められることです。

かつては「猪鼻山(いのはなやま)」とも言われた金時山(標高1,212m)。

そのぽっこりと膨らんだ特徴的なフォルムと富士山の組み合わせが面白いですね。

(山頂の様子)

山頂付近は開けており、箱根の大涌谷なども一望できます。また東側では相模湾も眺められます。

暖かい季節にはっきりと富士山を見ることはなかなか難しいですが、空気が澄んだ冬はチャンスです。しかし、山頂は風を遮るものが無くとても寒いですし、積雪もありますので装備をしっかりとして登山を楽しんで下さい。

山頂は植生復元をしているので、柵の内側には入らないでくださいね。

(夏の富士山)

明神ヶ岳から金時山まで(またはその逆ルート)は2時間半程で縦走することができます。笹の間を歩いたり、森の中を歩いたり、変化のある登山が楽しめますよ。

金時山山頂からの風景も「富士山がある風景100選」に選ばれているので、また違った富士山が楽しめます。次回はその風景をお伝えしますのでお楽しみに!




++++++++++"富士山がある風景100選"とは +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

富士箱根伊豆国立公園指定80周年記念事業の一環として、国立公園内と周辺地域の代表的な富士山の展望地を"富士山がある風景100選"として選定しました。
その他の選定地などの情報につきましては環境省関東地方環境事務所のページをご覧下さい。
http://kanto.env.go.jp/pre_2017/80_1.html

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